マイルチャンピオンシップ2019の結果

 

マイルチャンピオンシップ2019の動画

 

レース回顧

 
横一線のスタートからマイスタイルがややハナを主張する形で先頭へ。それでも強引に行った訳ではなく、比較的早めにペースも落ち着いて道中は平均的な流れとなった1戦。1番人気ダノンプレミアムは外から先行策で前を射程圏内に入れるポジショニング。最内ダノンキングリーも想定より前に付けて進出の機会を窺い、ちょうどその間にインディチャンプが馬群内で構える格好となった。全馬手応え良く直線コースを迎えると、ダノンプレミアムが早々に先頭へ立つもそれを馬なりで捉えて残り1ハロンで一気に突き抜けたインディチャンプが見事春秋マイルGⅠを連覇。3着には3年連続で馬券に絡んだペルシアンナイトが入線。ダノンキングリーはインコースを突くも伸び切れず5着に終わっている。
 

勝ち馬インディチャンプ

 
インディチャンプ

インディチャンプ

牡馬

父馬:ステイゴールド
母馬:ウィルパワー
母父:キングカメハメハ
所属:音無秀孝厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング

通算成績:12戦7勝(7-1-2-2)
主な戦績:安田記念、マイルチャンピオンシップなど
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好スタートからダノンプレミアムを斜め前に見る様な形で道中はまさに理想的な位置取りとなったインディチャンプ。馬群の中でしっかりと我慢し脚を溜めつつ進出のタイミングと測っていた。想定通り、ダノンプレミアムが押し出される様にして早め先頭へ立つと、それに寄り添う様にして馬なりで並びかけた直線の攻防。残り200mの時点で一気に追い出されるとあっという間に突き抜けて完勝のゴール。これで安田記念に続くマイルGⅠを連覇。真の短距離王者として堂々と君臨する事となった。順調ならば次走は香港マイルを予定しているとの事。
 

レースを振り返ってのベスト予想

 
◎ダノンプレミアム
◯ダノンキングリー
▲インディキャンプ
×ダイアトニック
アルアイン
ペルシアンナイト
モズアスコット
 

馬連:想定3点:◯勝利、三連単:想定30点:◯勝利

 
本命対抗単穴は人気上位3頭で 連下はなしで、紐は単勝20倍未満が理想の想定だっただろう。
 

全着順結果

 

RR:115.4 ※想定RR::114.6

 
                                     
着順 馬番 出走馬 斤量騎手 評価タイム(着差) 本印 石川 田中 坂入 道永 単勝オッズ
1 5 インディチャンプ 57.0 池添 117.7 1:33.0 6.4
2 14 ダノンプレミアム 57.0 川田 117.7 1.1/2 2.4
3 7 ペルシアンナイト 57.0 Oマフ 115.0 クビ 17.6
4 3 マイスタイル 57.0 田中勝 110.5 1/2 × × 46.8
5 1 ダノンキングリー 56.0 横山典 119.2 クビ 3.9
6 11 カテドラル 56.0 武豊 109.7 3/4 80.4
7 9 クリノガウディー 56.0 藤岡佑 106.4 クビ 68.4
8 2 グァンチャーレ 57.0 松岡 108.2 1.1/4 × 65.5
9 4 レッドオルガ 55.0 岩田望 109.7 クビ × × 152.3
10 15 ダイアトニック 57.0 Cスミ 111.0 クビ × 9.3
11 8 プリモシーン 55.0 Wビュ 110.4 1/2 41.2
12 13 タイムトリップ 57.0 103.9 1 432.7
13 6 フィアーノロマーノ 57.0 藤岡康 104.5 クビ × 119.8
14 12 モズアスコット 57.0 和田 112.2 クビ × 19.9
15 17 レイエンダ 57.0 Cルメ 108.6 1/2 21.7
16 10 アルアイン 57.0 Rムア 113.7 3.1/2 15.5
17 16 エメラルファイト 56.0 石川 102.0 3/4 267.5


 

危険な人気馬結果 ダノンキングリー→5着(2番人気)

 
横山典弘騎手らしく道中はポツン騎乗も想定されたが、思いの外前目の位置でレースを進める流れとなった。直線コースでは内から弾けるかに見えたが、道中に脚を使ったのか、馬群の中で窮屈なレースを強いられたのか分からないが中途半端な伸びで逃げたマイスタイルすら捕まえられない形で5着フィニッシュ。今年の3歳馬は総じてレベルの低い世代なのだろうか。牡馬も牝馬も古馬の強豪に見事打ち負かされているのは非常に気になる点だ。
 

穴馬予想結果 グァンチャーレ→8着(11番人気)

 
スタート直後、マイスタイルが行った時に少しでも前に行くアクションを見せていたらグァンチャーレが先手を取れていただろう。今回好走するにあたって、是が非でもマイラーズカップの様な乗り方をしなければならなかったが、何故か控えてそのままダラダラとゴールに向かって8着に終わってしまった。どう考えてもこの枠順を活かすに主導権を握らなければいけないところを、鞍上の理解不能な判断でただの消化レースに変わったと言っても過言ではない。
 

配当&本印予想結果

 
馬連予想 ①⑭-②⑤⑦⑩⑫⑮⑰  的中
単勝 5 640円 枠連 3-7 860円
複勝 5 190円 ワイド 5-14 370円
14 130円 5-7 1,090円
7 290円 7-14 570円
馬連 5-14 840円 馬単 5→14 2,040円
三連複 5-7-14 3,200円 三連単 5→14→7 16,580円


 

編集部の回顧

 
勝ち馬インディチャンプについて、スタートも決めて折り合いもしっかりとつき直線の脚も素晴らしく、文句なしの強い競馬であった。京都に変わってどうかと思っていたがこの内容は大きく評価できるものがあり、また急遽騎乗の池添騎手も大舞台に強いところをしっかりと示したと思う。2着馬ダノンプレミアムについて、レース内容としては良く、この馬の競馬はしている。敗因をあげるのであれば外枠とやはりレース間隔を詰めたことによる見えない疲労があったように感じる。3着馬ペルシアンナイトについて、リピーターらしくこのレースへの強さを見せた。あの位置から3着にくるのだからしっかりと能力のあるところは見せてくれた。(石川)
 
個人的な見解としては上位3頭の順当決着で決まりほぼ展望通りのレースとなった。ダノンキングリーを低評価に据えたのもイメージ通り。惜しむらくは、連下、ヒモの印が少し多かった様に思えるのは反省材料だろう。それにしてもペルシアンナイトは京都コースだと本当によく走る。下り坂で勢いを付けられるコース形態が合っているのだろう。ダノンプレミアムについては、天皇賞秋の激走後でパフォーマンスが完全ではなかったが、それでも2着に入るのだからやはり強い。(田中)
 
インディチャンプとダノンプレミアムの強さが目立ったレースだった。予想通りマイスタイルがハナへ行きペースが落ちついた。この2頭はほぼ同じ位置取りだったが最後は枠の差が出た感じだろう。インディチャンプの池添騎手も見事な騎乗だった。ダノンプレミアムは力は出したがこの2戦相手が悪かったとしか言いようがない。一息入れて来年に期待したい。(坂入)
 
全体的には中団前目の馬達が占める結果だったが、インディチャンプは理想の回り方と抜け出し方だった印象。二着に敗れたダノンプレミアムは終始外を回り、最後はキツい展開。枠が痛かったか。ペルシアンナイトは唯一後方から圏内まで押し上げてきた。今日の時計を見るにこの馬にもあったレースだったのだろう。これでインディチャンプはマイル王と呼ぶに相応しい存在に。ダノンはこのまま勝ち切れない馬となってしまうか?もう一頭の3歳馬のダノンは手痛い洗礼。ただし能力はあると思うので来年にはどんな馬になっているか。予想的には春のマイル王の評価を下げ過ぎたのと、ペルシアンナイトを勝手に終わった馬扱いしたツケがきてしまった。(道永)
 

マイルチャンピオンシップ2019の予想

 

◎ダノンプレミアム

 
ダノンプレミアム

ダノンプレミアム

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:インディアナギャル
母父:Intikhab
所属:中内田充正厩舎(栗東)
生産:ケイアイファーム
馬主:ダノックス

通算成績:9戦6勝(6-1-0-2)
主な戦績:朝日杯フューチュリティステークス、マイラーズカップなど
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ぶっつけ本番で臨んだ天皇賞秋では、アエロリットのハイペースを自ら潰しに行く形で直線早々に先頭へ立ったダノンプレミアム。さすがにアーモンドアイには突き抜けられたが、最後まで脚を伸ばし2着は確保。あの流れで踏ん張れる事自体、やはり能力は現役でも最上位クラスなのは間違いない。中2週の今回、マイルの適距離に戻って当日のテンションさえ問題なければ圧勝まであるのではないだろうか。
 

○ダノンキングリー

 
ダノンキングリー

ダノンキングリー

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:マイグッドネス
母父:Storm Cat
所属:萩原清厩舎(美浦)
生産:三嶋牧場
馬主:ダノックス

通算成績:6戦4勝(4-1-1-0)
主な戦績:日本ダービー2着、毎日王冠など
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前走の毎日王冠ではスタートで出遅れて道中は終始最高方からの競馬を余儀なくされたダノンキングリー。それでも直線大外から豪快に突き抜け、天皇賞秋3着のアエロリットや安田記念覇者インディチャンプを置き去りにしているのだから恐れ入った。同じ競馬が2度通用するとは思えないが、代打騎乗の横山典弘騎手が極端なポジショニングを取らなければ普通に上位争いには加わって来るだろう。
 

出馬表&レーティング&予想オッズ

 

想定RR:114.6

 
ダノンのディープ産駒2騎が地力的には上位だろう。信用してよさそうでそうなってくるとG1馬大量にいても単穴は不要なレベル。相手はG1馬を中心にダイアトニックがどこまでやれるかだろう。
 
     
馬番 出走馬 斤量 騎手 評価 本印 石川 田中 坂入 道永 予想オッズ
1 ダノンキングリー 56.0 横山典 120.5 3.4
2 グァンチャーレ 57.0 松岡 108.1 × 56.0
3 マイスタイル 57.0 田中勝 108.3 × × 23.7
4 レッドオルガ 55.0 岩田望 109.6 × × 46.8
5 インディチャンプ 57.0 池添 115.3 5.3
6 フィアーノロマーノ 57.0 藤岡康 104.0 × 116.4
7 ペルシアンナイト 57.0 Oマフ 114.9 16.1
8 プリモシーン 55.0 Wビュ 109.3 × × × 27.0
9 クリノガウディー 56.0 藤岡佑 102.8 79.9
10 アルアイン 57.0 Rムア 114.0 10.9
11 カテドラル 56.0 武豊 106.0 63.1
12 モズアスコット 57.0 和田 112.3 × 14.6
13 タイムトリップ 57.0 103.7 217.4
14 ダノンプレミアム 57.0 川田 117.5 2.9
15 ダイアトニック 57.0 Cスミ 113.0 × 8.2
16 エメラルファイト 56.0 石川 103.7 143.3
17 レイエンダ 57.0 Cルメ 109.7 20.5


 

危険な人気馬 ダノンキングリー(想定2人気)

 
前述にもある様に、やはりネックは横山典弘騎手の乗り替わり。ハマる時は鮮やかだが、ポツン騎乗が不発の時は全く競馬に参加しないままレースが終わるケースも多々ある厄介なジョッキーとも言える。さすがに人気の今回はその方法を取るとも思えないが、それでも前走の様に出遅れてしまった場合は腹を括ってポツンが発動する危険性も十分。
 

穴馬予想 グァンチャーレ(想定12人気)

 
前走のスワンステークスでは人気を背負いながら、行く所行く所で詰まってしまい全く競馬が出来なかったグァンチャーレ。今年の春にはマイラーズカップ、安田記念と一線級とやって差のない競馬を続けて来た同馬だけに、スムーズに先手を取れれば馬券圏内に食い込んで来るシーンも想定しておきたい。
 

編集部の見解

 
本命はダノンプレミアム、初めてここまで間隔を短くして出走してくるが追い切りを見る限りでは反動はなく、状態は良くみえる。今の京都の馬場が合うかだが、京都の実績、マイルの実績は良いものがありここは大きく信頼していいだろう。対抗はモズアスコット、前走が復調を感じさせる良いレース内容。追い切りの内容がとにかく素晴らしく、状態は前走よりも上がっており仕上げとしては上々に感じる。噛み合えば面白い一頭。▲はダノンキングリー、マイルの実績が素晴らしく、能力の高い馬。初めての関西遠征になるので輸送を考慮し少し評価を落とすかたちに。(石川)
 
天皇賞秋で見せた少々強引に動いてもアエロリットを振り切るダノンプレミアムのパフォーマンスはさすがのひと言。適正距離のマイルに戻ればマイラーズカップ同様、あっさりのシーンまである。激走後の中2週ローテが課題か。対抗はインディチャンプ。毎日王冠は明らかな調整の1戦でマイルの舞台なら春秋連覇も十分有り得る。単穴に同レースでは見違える様に走るペルシアンナイトを。マーフィー騎手の手腕で飛んでは来ないだろうか。(田中)
 
好メンバーが揃った一戦。本命は3歳馬のダノンキングリー。一度使われ気配は上々。世代屈指の実力馬がどう挑むか。輸送をなんなくクリアすればいい競馬が出来る。横山典弘騎手の手綱さばきも見ものだ。対抗はペルシアンナイト。一昨年1着、去年2着と右回りのマイル戦は実に相性がいい。特に京都コースの適正も抜群。中団につけていけばいい競馬になるのではないか。3番手以下の注目馬では京都コースの相性がいいダイアトニック。マイルになってのGⅠでどうかだが、スミヨン騎手の乗り方に注目したい。(坂入)
 
なかなか絞り切るのが難しそうな今年だが、本命は◎ダノンプレミアム。前走でもそうだが、アーモンドを除けばこの馬は何もなければ1600〜2000辺りでは最上位と思っている。あとは運があるかどうか。◯ダイアトニックは今が充実して来た印象で、引き続きのスミヨンジャッキーならここでも。▲ダノンキングリーは横典Jがどうかだ、馬の能力だけでも上位に来れるはず。極端な乗り方をしなければいいが。(道永)

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