プロキオンステークス2018の結果
プロキオンステークス2018の動画
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レース回顧
前へ行きたい馬が揃った1戦でハナを制したのは外から好スタートを切ったマテラスカイ。その直後にウインムートにドリームキラリ、ブラゾンドゥリスやドライヴナイトなどの先行馬がビッシリと追いかける展開となった。ペースは速いものの不良馬場で脚抜きが良く止まらない馬場状態もあり、逃げたマテラスカイが余力十分で直線コースへ。そのまま後続をグングン突き放し、最後は追い込んで来た1番人気インカンテーションに4馬身差を付ける圧勝でレコードV。ドバイ帰りで更に力を付けて来た印象だ。3着は番手のウインムートが粘り込んだ。
勝ち馬マテラスカイ
今年のドバイゴールデンシャヒーンで果敢に海外遠征を行ったマテラスカイ。そのレースでも世界の強豪相手に負けず劣らずの先行力を見せたのは記憶に新しい。帰国初戦の1600万下を快勝し、続くプロキオンステークスでもテンから飛ばして鮮やかな逃げ切り勝ちで重賞初タイトルを獲得した。不良馬場だったとは言え、JRAレコードを1秒以上も縮める走りは評価に値するだろう。1400mまでは許容範囲、圧倒的な先行力を武器に今後のダートスプリント戦線は同馬を中心に回って行く筈だ。
レースを振り返ってのベスト予想
◎インカンテーション
◯キングズガード
▲ウインムート
ドリームキラリ
マテラスカイ
サクセスエナジー
×ダノングッド
ルグランフリソン
ドライヴナイト
◯キングズガード
▲ウインムート
ドリームキラリ
マテラスカイ
サクセスエナジー
×ダノングッド
ルグランフリソン
ドライヴナイト
馬連:想定9点:◯勝利、三連単:想定210点:◯勝利
負けはしたものの後方不利の中、インカンテーションとキングズガードが地力は示したので本命対抗はこれで問題なかった。マテラスカイを含む単勝10倍未満を単穴に。連下はなしで、紐に単勝20倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
RR:101.9 ※想定RR:101.3
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 道永 | 田中 | 結城 | 浜野 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 13 | マテラスカイ | 56.0 | 武豊 | 112.0 | 1:20.3R | △ | - | - | △ | - | 7.8 |
2 | 6 | インカンテーション | 57.0 | 三浦 | 108.5 | 4 | ◎ | ◎ | ◎ | - | △ | 4.2 |
3 | 3 | ウインムート | 56.0 | 和田 | 98.0 | 1/2 | ▲ | ◯ | △ | ◎ | - | 5.5 |
4 | 1 | サクセスエナジー | 58.0 | 松山 | 103.0 | クビ | △ | △ | △ | △ | - | 9.5 |
5 | 12 | ブラゾンドゥリス | 56.0 | 武藤 | 98.6 | クビ | △ | - | △ | △ | ▲ | 37.2 |
6 | 2 | ドリームキラリ | 56.0 | Mデム | 102.8 | クビ | △ | - | △ | ◯ | - | 5.9 |
7 | 7 | キングズガード | 57.0 | 藤岡佑 | 107.4 | ハナ | ◯ | ▲ | ◯ | ▲ | ◯ | 5.7 |
8 | 10 | ダノングッド | 56.0 | 川田 | 97.5 | ハナ | ▲ | △ | △ | ▲ | ◎ | 14.3 |
9 | 11 | ナムラミラクル | 56.0 | 藤懸 | 97.0 | クビ | △ | △ | △ | - | - | 66.9 |
10 | 4 | ブライトライン | 56.0 | 幸 | 100.6 | 1/2 | - | - | - | - | - | 117.6 |
11 | 5 | ルグランフリソン | 56.0 | 福永 | 90.0 | 4 | △ | - | △ | △ | △ | 15.0 |
12 | 9 | [地]エイシンヴァラー | 57.0 | 下原 | 96.0 | 2 | - | - | △ | - | - | 87.8 |
13 | 8 | ドライヴナイト | 56.0 | 浜中 | 90.0 | 1 | △ | △ | △ | △ | - | 17.0 |
14 | 14 | サイタスリーレッド | 57.0 | 酒井 | 90.0 | 2.1/2 | - | - | - | - | - | 253.0 |
危険な人気馬結果 ドリームキラリ→6着(4人気)
外からマテラスカイ、ウインムートに軽々と前のポジションを取られてしまい全く自分のスタイルで競馬が出来なかったドリームキラリ。やはり単騎でハナを奪ってこその馬で、それでも僅差の6着に粘れたのは実力が付いた証だろう。オープンクラスならもしかすると番手競馬でも太刀打ち出来るかもしれない。
穴馬予想結果 エイシンヴァラー→12着(12人気)
道中の行きっぷりは良かったが、さすがに最後は中央馬に突き放されたエイシンヴァラー。時計がレコードでさすがに地方馬には異次元のスピードだったのだろう。逆を言えば、乾いた力の要る馬場なら中央でも十分やれる手応えはあったと判断する。今後も挑戦して来たなら要注目の1頭だ。
配当&本印予想結果
馬連予想 | ⑥⑦-①②③⑤⑧⑩⑪⑫⑬ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 13 | 780円 | 枠連 | 4-8 | 1,910円 |
複勝 | 13 | 280円 | ワイド | 6-13 | 1,070円 |
6 | 150円 | 3-13 | 1,090円 | ||
3 | 190円 | 3-6 | 510円 | ||
馬連 | 6-13 | 2,750円 | 馬単 | 13→6 | 5,030円 |
三連複 | 3-6-13 | 4,400円 | 三連単 | 13→6→3 | 25,410円 |
編集部の回顧
本命インカンテーション、対抗ウインムートは順当だったが今回ここまで抜けた逃げ勝ちをしたマテラスカイに厚い印どころか、印すらつけてないところは反省しかない。考えてみればここ5レースからも、この逃げ馬の強さは感じていたはずなのだが、予想まで夏バテです。言い訳としては距離不安で切り対象としました。(道永)
1400m好走経験の無いマテラスカイが同型ばかりの競馬でスタミナをロスして自滅、という展開を予想していただけに無印。それが、好スタートから単騎先頭、不良馬場で想像以上の地力強化も加わり驚異的なレコード勝ちとなった。お見事としか言い様が無い。逆にインカンテーションは1400mのテンが付いて行けなかった分、後手に回って最後の直線だけで2着を死守。マイル以上なら戦線でもトップクラスだろう。馬場状態も能力差も大きく見誤った1戦だった。(田中)
△マテラスカイが好スタートを決め、他馬を全く問題にせず圧巻の逃げ切り。そして敢えて無印にしたインカンテーションが2着。3着にやっとこさ◎ウインムートで、予想は全くのダメダメ。高速決着は想定していたが、ここまでワンサイドゲームになるとは…。(結城)
脚抜きのいい馬場で気分良く逃げられたとはいえダートの1400mを1:20.3の時計で走られたら、そりゃ、ぶっちぎりになりますわ。現地観戦された方は歴史の目撃者になりましたね。10年どころか20年は破られないレコードなのではないでしょうか。ドバイを除けば楽勝続きの3連勝中でしたし、ドバイでも0.8差だったとはいえ、マテラスカイってこんなに強くなったんですね。完全にみくびっていました。2着以下はインカンテーションは差してきたものの、全体的には先行馬がそのまま流れ込んだような感じ。差し馬の競馬とみていたら先行馬の競馬でしたね。本命にしたダノングッドはハイペース過ぎて脚を溜めるどころか追走に苦労する始末でしたし。ひどい予想でお話しになりませんでした。(浜野)
プロキオンステークス2018の予想
◎インカンテーション
ダートの古豪、インカンテーション。既に馬齢8歳ではあるが、今年のフェブラリーステークスとかしわ記念の両GⅠを3着と実力は健在だ。重賞は何勝もしているがGⅢだけなので今回の斤量も57kg、メンバーを考えればかなりの軽ハンデと考えても良いだろう。正直、格では数枚上のイメージで普通に走って来れば圧勝レベル。夏という要素が結果を歪ませない限り死角は無い。
◯キングズガード
昨年の覇者、キングズガード。何と言っても安定感が魅力で、後方待機の脚質ながら34戦中26戦が馬券圏内の走りが凄い。常に上がりは3位以内、非常に馬主孝行な1頭と言えるだろう。展開、馬場不問、とにかく直線前のスペースが開けば自分のパフォーマンスだけは発揮してくれる。GⅠはともかく、GⅢレベルなら軸扱いにしても良い。
▲ウインムート
現在2連勝中のウインムート。番手から抜け出し二枚腰で粘り切る競馬が板に付いて来た。週末の天気含めて馬場が渋ればよりこの馬向きの展開になるだろうし、何より人気馬よりも前に行ける脚質はメリットの方が大きい。但し、中央のダート重賞は初出走で、オープンクラスとの厚い壁に打ち負かされなければ。上手く行けば頭まで。
▲ダノングッド
前々走の京葉ステークスでベストマッチョ以下にとんでもない上がりを使って差し切ったダノングッド。走りにムラはあるものの、あのパフォーマンスは今回のメンバー相手でも十分に通用するモノだろう。今回は川田騎手が初騎乗、先週のアレスバローズや高松宮記念のファインニードル然り、中京競馬場では特に乗れてるイメージで激走があっても良い頃だ。
出馬表&レーティング&予想オッズ
想定RR:101.3
馬齢も馬齢ではあるがインカンテーションとキングズガードが力上位だろう。相手は若いあがり馬を相手に人気上位決着ではないだろうか。
馬番 | 出走馬 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 道永 | 田中 | 結城 | 浜野 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | サクセスエナジー | 牡4 | 58.0 | 松山 | 94.0 | △ | △ | △ | △ | - | 6.7 |
2 | ドリームキラリ | 牡6 | 56.0 | Mデム | 101.7 | △ | - | △ | ◯ | - | 4.9 |
3 | ウインムート | 牡5 | 56.0 | 和田 | 93.0 | ▲ | ◯ | △ | ◎ | - | 6.6 |
4 | ブライトライン | 牡9 | 56.0 | 幸 | 99.7 | - | - | - | - | - | 113.9 |
5 | ルグランフリソン | 牡5 | 56.0 | 福永 | 90.0 | △ | - | △ | △ | △ | 18.1 |
6 | インカンテーション | 牡8 | 57.0 | 三浦 | 109.6 | ◎ | ◎ | ◎ | - | △ | 4.1 |
7 | キングズガード | 牡7 | 57.0 | 藤岡佑 | 107.5 | ◯ | ▲ | ◯ | ▲ | ◯ | 3.6 |
8 | ドライヴナイト | 牡5 | 56.0 | 浜中 | 94.0 | △ | △ | △ | △ | 27.1 | |
9 | エイシンヴァラー | 牡7 | 57.0 | 下原 | 98.0 | - | - | △ | - | - | 134.5 |
10 | ダノングッド | 牡6 | 56.0 | 川田 | 96.3 | ▲ | △ | △ | ▲ | ◎ | 30.8 |
11 | ナムラミラクル | 牡5 | 56.0 | 藤懸 | 94.0 | △ | △ | △ | - | - | 62.8 |
12 | ブラゾンドゥリス | 牡6 | 56.0 | 武藤 | 97.3 | △ | - | △ | △ | ▲ | 69.2 |
13 | マテラスカイ | 牡4 | 56.0 | 武豊 | 100.0 | △ | - | - | △ | - | 6.5 |
14 | サイタスリーレッド | 牡5 | 57.0 | 酒井 | 90.0 | - | - | - | - | - | 217.1 |
危険な人気馬 ドリームキラリ(想定3人気)
是が非でも逃げたいドリームキラリだろうが、先行勢にマテラスカイ、ルグランフリソン、ウインムート、ドライヴナイトなどの強力な同型がいるだけに今回は少し割引か。M.デムーロがスタートに難のある騎手で余り良いイメージが湧かない。
穴馬予想 エイシンヴァラー(想定13人気)
地方とは言え、ここ2走がキングズガードと0秒1差の勝ち負けをしているエイシンヴァラー。2走前の走りがフロックかと思いきや、前走でも中央馬相手に際どく上位争いをしているだけにこの想定人気はバカにし過ぎだろう。3着に入っても十分に美味しいオッズが期待出来る。
編集部の見解
◎インカンテーション、年齢を重ねているが近走は安定感抜群。後一歩足りないが、この面子なら頭も狙える。◯ウインムート、ここ2走の走りから対抗まで印をあげた。先行を粘らせる鞍上も好走の材料。上がり馬になれるか?▲キングズガード、強さで言ったらこの馬が1番かと思う。惜敗続きだが、今年はGⅠまで狙っていくだろう。(道永)
夏は牝馬だ芦毛だのと慣用句を並べても、圧倒的な力の差は埋まるまい。インカンテーションがこのクラスでほぼ互角の斤量の戦いが出来るなら、普通に回って来て完勝のシーンしか見えて来ない。初の1400mで嫌われている様ならむしろ買い。対抗のキングズガードすらまだ差があるくらいで、印的にも本命1つで良い程。そうなると、連下はどう崩れても良い様に手広く流しておきごっつぁんの中波乱馬券を拾いたい。(田中)
本命ウインムート。ここ2戦が番手から抜け出す競馬でオープンを連勝。特に前走は58kgを背負っての押し切り、夏場に強く一気に重賞初制覇へ。対抗ドリームキラリ。行ってこそのタイプに映るが、前走一旦交わされてからが強かった。単穴にはキングズガードとダノングッド。両者とも嵌まった時の決め脚は強烈。(結城)
逃げ先行馬が揃っていて、脚抜きがいい馬場でも差し馬の競馬とみる。前に行きそうな馬は全てバッサリと嫌ってみて、逆に差し馬の中でも終いに賭けるダノングッドが◎。前走は展開に恵まれなかったが、前々走の直線一気の脚は際立っていた。一昨年3着、昨年1着でプロキオンステークスは得意にしているキングズガードが〇。得意の1400mに戻って見直せるブラゾンドゥリスが▲。メンバー的には差しに回って中団のポジションをとれそうなルグランフリソンと、1400mがどうかも地力あるインカンテーションが△。(浜野)
父馬:Speightstown
母馬:Mostaqeleh
母父:Rahy
所属:森秀行厩舎(栗東)
生産:Lynch Bages LTD(米)
馬主:大野剛嗣
通算成績:19戦6勝(6-3-0-10)
主な戦績:プロキオンステークスなど