オリオンステークス直前
やはり2億円以上の高値で取り引きされた素質馬はいずれ芽を出して来るのだろう。トーセンカンビーナはまさに大事に使われ続けて来たからこそ、4歳秋になって急激な成長曲線を描いたと言っても過言ではない。それは角居勝彦厩舎の真骨頂であり、クラシックを何度も制覇しているから生まれる余裕なのだろう。いずれは重賞クラスにまで上がって来る逸材だけに、今回のオリオンステークスでもあっさり勝ち切って欲しいのが本音だ。
3歳上2勝クラス直後
2019年11月9日 3歳上2勝クラス 芝2200m 京都競馬場
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ゲートでいきなり出遅れたトーセンカンビーナは道中後方からの競馬を余儀なくされた。とは言え少頭数でそこまで慌てずとも前は捉えられる余裕を見せてレースは後半戦へ。すると3コーナーからスズカロングが早くも仕掛けて行くのを見て慌てて進出を開始。直線入り口では大きな差があるも外へ持ち出して懸命に追い出すと、残り200mではそのスズカロングが止まって見える鬼脚を披露してゴール前で捉える圧巻のパフォーマンスを見せた。素質馬がようやく能力を開花させようとしている。
青葉賞直前
大成を阻んでいるとも言える出遅れ癖が何ともネックなトーセンカンビーナ。直線は確かな決め手で追い込んで来るだけに非常にもったいない。そういう意味で600mの距離延長は挽回の余地が大きくなるだけに良い材料になるだろう。前走のアルメリア賞で感触を掴んだ藤岡佑介騎手が継続で乗ってくれるだけに、色々と考えてレースに臨んでくれる筈だ。未勝利でのパフォーマンスはクラシックを意識させるレベルだった本馬、その感覚をこのトライアルで証明して欲しい。
アイビーステークス直前
アイビーステークスではクロノジェネシス、カウディーリョ、ハヤヤッコなどの注目馬が集まるも潜在能力の高さではやはりトーセンカンビーナが1番だろう。前走の走りを見れば分かるが、いずれは重賞戦線で活躍間違い無しの搭載エンジン。追ってからの伸びが違い、さすがの高額馬といったところか。わざわざこの時期のオープンで東京へ遠征する辺り、陣営がダービーを目標にしているのが手に取って分かる。その期待に応える走りを見せてもらいたい。
2歳未勝利直後
2018年09月23日 2歳未勝利 芝1800m 阪神競馬場
1着:トーセンカンビーナ 牡2 (M.デムーロ)
2着:ホウオウライジン 牡2 (川田将雅)
3着:プロム 牝2 (藤岡康太)
レースタイム:1:47.7(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
2着:ホウオウライジン 牡2 (川田将雅)
3着:プロム 牝2 (藤岡康太)
レースタイム:1:47.7(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
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やや発馬で立ち遅れたもののすぐにリカバリー。道中は中団の外目を気持ちよさそうに追走していたトーセンカンビーナだった。4コーナーで一気にエンジン点火、直線入り口では外目を早くも単独先頭の態勢に。そこから一切追わず上がって来た惰性の勢いだけで後続を突き放し、気が付けば2着馬に5馬身差という決定的な差を付け勝利。鞍上のM.デムーロ騎手もレース後、同馬を手放しで褒めていた。
2歳新馬直前
角居勝彦厩舎と言えばクラシックの常連。今回のトーセンカンビーナは2019年世代を代表する1頭に成り得るかもしれない。母のカンビーナはアメリカンオークスを制した名牝で、日本で実質3頭目の産駒。上2頭は牝馬で鳴かず飛ばずの成績だったが、同馬は牡馬になって良さが出て来たタイプだろう。走りそうな雰囲気がプンプンするも、それと同じくらいの期待馬が他にもズラリ揃った今回の1戦。昨年同様、ワグネリアンとヘンリーバローズの様な世紀の争いを披露して欲しい。
プロフィール
2016年のセレクトセール当歳セリで何と破格の2億3000万円もの高額で落札されたトーセンカンビーナ。当時話題となった同馬だが、馬体はここに来てのリアルタイムの画像が無く実戦での確認となるだろう。母がアメリカンオークスを制している事からも、適正距離は芝の中距離以上に出て来る筈。角居勝彦厩舎の残り少ないクラシック挑戦に向けて、有力馬として大車輪の活躍をしてくれるに違いない。
血統背景
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ウインドインハーヘアー | Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
カンビーナ | Hawk Wing | Woodman | Mr.Prospector |
プレイメイト | |||
La Lorgnette | Val de l'Orne | ||
The Temptress | |||
Await | パントレセレブル | Nureyev | |
Peinture Bleue | |||
Starring Role | Glenstal | ||
Tough Lady |
兄弟馬
特になし
近親馬
特になし
血統評価:1.0pt
ファミリーに日本実績がなく兄弟も結果を出していないとなると血統構成からの強調材料はない。ディープインパクト産駒という事くらいだろう。
前評判
角居勝彦師がインタビューにて、『馬体も血統も素晴らしく良い馬だと思います。まだ幼さを残したままですが、走る馬と併せても遅れません。素質・能力が高い馬、調教で軽く流しても時計が出るので、実際のレースでどうなるのか非常に楽しみです。加えて、これだけの馬なので必ずクラシックには乗せないといけないと思っています』という評価の高いコメントを残している。これは大注目の1頭だろう。
馬名の意味
冠名+母名
冠名にそのまま母名を入れる島川隆哉氏お得意のネーミングだ。
2着:スズカロング 牡5 (松山弘平)
3着:チャロネグロ 牡5 (和田竜二)
レースタイム:2:13.8(良)
レース上がり3ハロン:35.0
勝ち馬上がり3ハロン:34.0