天皇賞秋直前
地味なキャラクターで人気が集まりにくいスティッフェリオだが、実力と実績は十分。特に前走のオールカマーはレイデオロ、ウインブライトなどの一流どころを完封しているのだから捨て置けまい。とは言え、自らの形に持ち込めた事は大きく、今回は同型のアエロリットがいる分そこまで簡単なレースにはならないだろう。つまり、アエロリットの後ろから展開するこの馬の動向次第でペースは大きく変わって来るというもの。鞍上丸山元気騎手の心持ち1つか。
オールカマー直後
2019年9月22日 オールカマー 芝2200m 中山競馬場
via www.youtube.com
外枠からスムーズにハナを奪って行ったスティッフェリオ。競り懸ける馬もおらず、完全にペースを掌握しレース自体の主導権を握れた1戦。前半も62秒台に迫るスローの流れでしっかりと脚を溜め、4コーナーからの仕掛けに対しても準備万端となった。直線入り口から脚を早めに使って行くと、最後までセーフティリードを保ったまま余裕の着差でゴールイン。レイデオロ、ウインブライトなどの強豪勢を退けて3つ目の重賞タイトルを獲得して見せた。秋の飛躍に繋がる大きな1戦だっただろう。
オールカマー直前
大阪杯、宝塚記念とGⅠの壁にぶち当たっているスティッフェリオ。しかし、その前の福島記念、小倉大賞典では強い内容で連勝を飾っており、小回りのオールカマーならレイデオロたちに肉薄出来る可能性も高い。天候も週末は雨模様、馬場が重たくなればなる程ステイゴールドの血も活きて来るだろう。その上、斤量差も活かし切れば早め抜け出しの競馬で大金星をあげられるかもしれない。鞍上の丸山騎手次第か。
宝塚記念直前
大阪杯で番手競馬から7着、勝ち馬と0.5差という接戦を演じたスティッフェリオ。初GⅠ参戦であのメンバーを考えると、これは非常に評価すべき内容だっただろう。確かにワンパンチ足りない部分は否めないが、それを補ってくれる舞台こそが宝塚記念でもある。馬場コンディションの悪化、展開の紛れなどで、GⅡまでしか勝負出来なかった馬でも上位争いに発展する面白い1戦。丸山騎手の乗り方ひとつで結果は大きく変わって来そうなイメージ。
小倉大賞典直後
2019年2月17日 小倉大賞典 芝1800m 小倉競馬場
1着:スティッフェリオ 牡5 (丸山元気)
2着:タニノフランケル 牡4 (川田将雅)
3着:サイモンラムセス 牡9 (小牧太)
レースタイム:1:46.9(良)
レース上がり3ハロン:35.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
2着:タニノフランケル 牡4 (川田将雅)
3着:サイモンラムセス 牡9 (小牧太)
レースタイム:1:46.9(良)
レース上がり3ハロン:35.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
via www.youtube.com
外枠でやや不利な面もあったが、抜群のスタートで外目の良いポジションを取りそのビハインドを相殺。道中は番手のタニノフランケルをマークする様にしてレースを進め、勝負所まではジッと我慢の展開を見せる。4コーナーでタニノフランケルが逃げるサイモンラムセスを捕まえに行くと、そこに合わせて進出。直線入り口で前に並びかけるとそこからタニノフランケルとの叩き合いを繰り広げるも、ゴール前で差し切って福島記念に続いて重賞連勝を達成。丸山元気騎手もその走りに満足していた。
小倉大賞典直前
今回のメンバー構成は実に興味深い。マルターズアポジーにタニノフランケル、ケイティクレバーと逃げ馬が3頭揃い、そこにマイスタイルやアメリカズカップ、ブラックスピネルなどの先行勢がズラリと並ぶハイペース必至の1戦。勿論、スティッフェリオもその中でレースを運ぶ予定だろうが、道中の仕掛けどころで大きく結果が変わって来そうなレースと言える。そういう意味では、勝ち方を知った騎手が続けて乗ってくれるのは非常に有り難いのではないだろうか。丸山元気騎手の読みが冴える。
福島記念直後
2018年11月11日 福島記念 芝2000m 福島競馬場
1着:スティッフェリオ 牡4 (丸山元気)
2着:マイスタイル 牡4 (田中勝春)
3着:エアアンセム 牡7 (田辺裕信)
レースタイム:1:58.3(良)
レース上がり3ハロン:36.6
勝ち馬上がり3ハロン:35.9
2着:マイスタイル 牡4 (田中勝春)
3着:エアアンセム 牡7 (田辺裕信)
レースタイム:1:58.3(良)
レース上がり3ハロン:36.6
勝ち馬上がり3ハロン:35.9
via www.youtube.com
道中は大逃げを打った前2頭から大きく離れた3番手に付けたスティッフェリオ。前半1000m57秒台のラップを考えれば、スティッフェリオ自体もハイペースの追走と考えて良いだろう。4コーナーで自ら動いて捲くる形で直線コースへ。マイスタイルを競り落とし、楽々と抜け出てそのまま押し切る強い内容で初重賞制覇。タイムも福島の馬場を考えれば優秀で、実に中身の濃い1戦だったと言えるだろう。まだまだ強くなるイメージが付く1頭だ。
福島記念直前
札幌記念ではサングレーザーやマカヒキ、モズカッチャン相手に善戦を見せたスティッフェリオ。続くオクトーバーステークスは苦手な決め手勝負に持ち込まれ1番人気を裏切っただけで、そこまで悲観する必要は無し。福島競馬場ならタフな競馬が予想され、ステイゴールドの血が更に活きて来るのではないだろうか。先行して粘り込むスタイルは、やはり小回りで上がりがかかるコースでこそ。今回はメンバーも手薄でタイトル制覇へ期待がかかる。
スティッフェリオ
馬体重は取材当時で470kg前後。しかし、画像を見る限りではまだまだ成長の余地がありそうで胸前の辺りなどはひ弱さも感じられここから大きく変わる可能性もある。そういう意味では、この時点である程度の評価をされている事自体かなりの器という見方も出来る。…ステイゴールド産駒の爆発したパターン??
血統背景
ステイゴールド | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ゴールデンサッシュ | ディクタス | Sanctus | |
Doronic | |||
ダイナサッシュ | ノーザンテースト | ||
ロイヤルサッシュ | |||
シリアスアティテュード | Mtoto | Busted | Crepello |
Sans le Sou | |||
Amazer | ミンシオ | ||
Alzara | |||
ザミリア | Cape Cross | Green Desert | |
Park Appeal | |||
Angelic Sounds | The Noble Player | ||
Twany Angel |
兄弟馬
近親馬
血統評価:1.0pt
母がGⅠ馬という事以外、強調材料はない。兄弟も走っていない中、父ステイゴールドで魅力があがるわけはなくPOG候補としては弱い。
前評判
牧場内での評価は『調教時での動きに弾ける様なフットワークが見られます、急激に成長して来ていますね』と言われると、他にも『騎乗者からは“素軽い動き”をするとの評価でこれからが楽しみ』との声も挙がっていた。9月阪神のデビュー戦では2着に敗退したものの、勝ったワンダープチュックが強かった。スティッフェリオ自身も3着馬に3馬身差を付けている事を考えればすぐに勝ち上がれるだろう。
馬名の意味
オペラ作品名。近年発見され蘇った名作でシリアスな作品
母親の名前とのリンクで連想されたネーミングだろう。それにしてもカッコいい。社台レースホースもまたセンスの良い名前をつけるが、この馬は今年でもトップクラスに近い。ただ、こういう馬に限って大成しないのだ。
2着:ミッキースワロー 牡5 (菊沢一樹)
3着:グレイル 牡4 (岩田康誠)
レースタイム:2:12.0(良)
レース上がり3ハロン:34.0
勝ち馬上がり3ハロン:34.0