ディープを敗った男が因縁の騎乗
『彼はまだ完成していないけど、能力は物凄く高いー』。取材陣に対してそう答えるのは、2006年の凱旋門賞でディープインパクトを負かしたレイルリンクに跨ったS.パスキエだ。今年のフランスダービーでディープインパクト産駒初の海外GⅠ制覇に導いたフランスの名手。ディープインパクトの仔が、父を降した男を背にそのレースのリベンジに挑むというのは何かの因縁か。いずれにせよ、クリンチャーと共に日本の競馬ファンの注目を集めるのは間違いないだろう。ダービー馬の意地の好走を期待したい。
ディープ産駒が仏ダービーを快勝
2018年06月03日 フランスダービー 芝2100m シャンティイ競馬場
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道中は先行集団の馬群でジッと動かず待機するスタディオブマン。4コーナーで上手く進路を見出し直線コースでは他馬とぶつかりながら割って抜け出す脚を見せる。そこから早め先頭に立つと、後続の追撃を必死に振り切り最後までそのリードを守り抜いた。走りは綺麗ではなかったが、勝負根性抜群の内容で意地のダービー制覇。これで4戦3勝、ワグネリアンに続いてディープインパクト産駒が2カ国で最高峰の1戦を制した事となる。前日の英ダービーでは1番人気サクソンウォリアー(ディープインパクト産駒)が惜しくも4着に敗退。
スタディオブマン
母セカンドハピネスは名牝ミエスク産駒、つまりキングマンボの妹にあたり近親にリアルスティールなどがいる超良血ファミリーである。半兄に日本でも走ったマンボネフューがいる血統だが、このスタディオブマンは母がディープインパクト産駒を受胎後、アイルランドに戻って産まれた為生産は海外となる。それでもディープインパクトの子供が海外でも大活躍するという報せは日本の競馬ファンにとっても嬉しいものである。
血統背景
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ウインドインハーヘアー | Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
セカンドハピネス | Storm Cat | Storm Bird | Northern Dancer |
South Ocean | |||
Terlingua | Secretariat | ||
Crimson Saint | |||
Miesque | Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
Pasadoble | Prove Out | ||
Santa Quilla |
兄弟馬
近親馬
血統評価:1.0pt
日本の兄弟は、パッとしないが父がほとんどバゴなので参考外だろう。父ディープとしては2頭目、兄も海外で走っているが結果は出していない。ただ血統背景としては、祖母ミエスク×ストームキャットの母の産駒には期待しか持てないので当馬の活躍にも納得。
前評判
2012年産駒に全兄のTale Of Lifeがおり、こちらもフランスデビューで初戦から素質の高い走りを見せてはいた。元より、この一族にディープインパクト産駒はリアルスティール始め相性も良く、それに加えてStorm Catとのニックス関係もあり走らない訳が無い。ただ、海外の洋芝でどこまでパフォーマンスが出せるかと言うと実戦に行かないと分からないが、スタディオブマンの走りを見る限りは十分に対応出来ているのではないだろうか。
馬名の意味
男の研究
直訳するとこの意味になるが、恐らく馬主の意図はもう少し違うものだろう。
2着:パタスコイ 牡3 (M.バルザローナ)
3着:ルイドール 牡3 (A.アムラン)
レースタイム:2:07.44(Soft)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明