モレイラ『来年は受けません』

 
2020年は香港を主戦に騎乗を続けるJ.モレイラ騎手

2020年は香港を主戦に騎乗を続けるJ.モレイラ騎手

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香港メディアの取材によると来年のJRA騎手試験は受けないとの事。来年はJ.サイズ厩舎専属契約となり、条件によっては他厩舎の馬には乗れない制約があるなど現地でも活躍の場が縮小される見込みだ。その他、これは推測の域を出ないが、水面下で契約譲歩の代わりに“受験禁止”そのものの項目があったのかもしれない。いずれにせよ、日本には短期免許で来日するという形でしか暫く彼の姿は見れないという事だ。今来日の交付期間は12月9日までなので、後数週間だが日本でその無念を晴らすべく大暴れしてもらいたい。
 

来年はまた古巣に復帰の予定

 
動向が注目されていたモレイラ騎手だが、とりあえず今年の契約を更新しなかった香港競馬に来年から騎乗出来る様に再申請している事を明らかにした。短期免許もどこかの国に所属していなければ取れない制度であり、退路を断って背水の陣で騎手試験に臨んだ同騎手は来年無所属という事になってしまう。それではどの国でも乗れず、それを見かねてか古巣の香港競馬が手を差し伸べた様だ。モチベーション的にもまだ今後の予定は決めていないそうで、本人曰く『来年また受けるかどうかは分からない』としている。日本での騎乗は12月9日まで。
 

来年の再受験は流動的か

 
不合格の発表を受け取材に応えるモレイラ騎手

不合格の発表を受け取材に応えるモレイラ騎手

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『とても残念、非常にショックです…』と肩を落として自らの不合格を確認したJ.モレイラ騎手。JRAの通年免許獲得に向けて猛勉強で挑んだ試験。さすがの名手も予想外の結果に落胆の表情を浮かべて記者陣の前に姿を現した。来年の試験に関しては『家族と相談しながらになるでしょう。今はまだ決められない』とし、受験するかどうか保留の意思を示していた。現在、リーディング上位に迫る勢いで活躍中の名手。盛り上がりという事を考えると、通年免許で1年間を通した成績を見てみたい気もする。真の胸中や如何に??
 

『想像以上に難しかったね』

 
試験終了後、取材に笑顔で応えるJ.モレイラ騎手

試験終了後、取材に笑顔で応えるJ.モレイラ騎手

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午前中の試験を終え、取材陣の前に顔を出したJ.モレイラ騎手。苦笑いの表情を浮かべては、『想像していたよりも難しかった。90分間、一生懸命に考えて答えた』、『質問が多く時間無いで応えるのは大変だった。どうなるかは分からないけど、いい結果が出てほしいね』とのコメント。11日に結果発表、それを通過すれば来年の1月に二次試験(日本語での口頭試験、身体検査など)が行われる予定だ。今後は日本語の習得に向けて語学学校、家庭教師を交えてマスターに励む。
 

先週の土曜日には1日5勝と大爆発

 
約3年ぶりの白星をあげたプロディガルサン

約3年ぶりの白星をあげたプロディガルサン

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夏以来の短期免許取得で来日したJ.モレイラ。その初日となった9月29日の中山競馬場では、まさに“マジックマン”たる活躍ぶりで1日5勝をマーク。特に際立ったのはメインレースのロードカナロアメモリアルだった。1番人気とは言え、暫く勝ち星から遠ざかっていたプロディガルサンを初騎乗であっさり1着に導くエスコートで2015年以来の勝利をあげた。何がとは言い切れないのだが、他の騎手と比べて明らかに馬の走りが違うのは確かでありこれがいわゆる彼の“魔法”なのだろう。もし通年で騎乗する事があれば優に200勝をクリアするのではないだろうか。
 

日本馬での騎乗実績

 
サトノクラウン

サトノクラウン

牡馬

父馬:Marju
母馬:ジョコンダⅡ
母父:Rossini
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:里見治

通算成績:19戦7勝(7-1-1-10)
主な戦績:宝塚記念、香港ヴァーズなど
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2016年の香港ヴァーズではサトノクラウンに騎乗し、当時の世界トップクラスだったハイランドリールをゴール前で強襲。最後の直線で独走態勢に入ったハイランドリールに対して、最後の1Fでまるで羽が生えたかの様な驚異の追い込みを見せて半馬身差し切る勝利。あれは間違いなくモレイラ騎手でないと生み出せないパフォーマンスだっただろう。
 
ネオリアリズム

ネオリアリズム

牡馬

父馬:ネオユニヴァース
母馬:トキオリアリティー
母父:Meadowlake
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:22戦8勝(8-1-3-10)
主な戦績:クイーンエリザベス2世カップなど
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2017年のクイーンエリザベス2世カップにおけるネオリアリズムもまさにモレイラ騎手による勝利。道中後方待機でレースを進め、中盤で一気に先頭に立つイレギュラーな競馬で4コーナーへ。ペースの主導権を握ると、直線では懸命のアクションでゴールまで同馬を残し外から迫る2着パキスタンスターの追撃を振り切って見せた。これも各馬の流れや実力を冷静に分析出来たからこその芸当だろう。あの判断がなければ恐らく同馬は勝てていない筈である。
 
モーリス

モーリス

牡馬

父馬:スクリーンヒーロー
母馬:メジロフランシス
母父:カーネギー
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:戸川牧場
馬主:吉田和美

通算成績:18戦11勝(11-2-1-4)
主な戦績:安田記念、マイルチャンピオンシップ、天皇賞秋、香港マイル、チャンピオンズマイル、香港カップなど
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これは正直、馬の力がダントツではあったが2016年のチャンピオンズマイルでのモーリスもモレイラ騎手騎乗によるものだった。そもそも、香港主戦のジョッキーとは言え日本から送り込む最強馬の鞍上を任される事自体が、日本競馬の関係者から相当な信頼を勝ち得ている証拠だろう。日本での預かり所はそのモーリスを管理した堀宣行厩舎である。相当な馬質が集まるのも頷ける。
 

まとめ

 
以上、モレイラ騎手のJRA騎手免許試験におけるまとめ。

同騎手が合格するとすれば先ず日本語の問題をクリア出来るかどうか。基本的には裁定委員とのやり取りが通訳無しで出来るかというのが基準となる様だが、現時点の語学力では正直厳しいのではないだろうか。恐らく一度目は不合格、来年中に猛勉強した後再試験で合格という流れが一般的な見解だ。

いずれにせよ、モレイラ騎手は1日に平気で5勝前後もするレベルだ。もし美浦を中心に1年間を通して騎乗した場合はもしかすると武豊騎手が持つ年間最多勝記録(212勝)も優に塗り替えるのではと想定する。何より、本人が11日の結果発表を今から心待ちにしている事だろう。

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