有馬記念直後
2019年12月22日 有馬記念 芝2500m 中山競馬場
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大外枠でスタートはまずまず、無理に出して行く事はせず自然な形でやはり後方からのレース運びとなったシュヴァルグラン。道中はほぼ最後方の位置から前の隊列を見る様にして展開、勝負所で各馬が動いて行くのを待つ流れとなった。4コーナーで大きく流れが変わるとそれに合わせて自身も進出。とは言え、瞬間的にギアを入れられるタイプでもなくジワジワ脚を伸ばすだけの内容で6着入線でそのキャリアに幕を閉じた。
有馬記念直前
歴戦の強豪シュヴァルグランも遂に有馬記念で引退する事となった。本来は昨年で種牡馬入りの予定だったが、馬の調子を鑑みて今年まで現役を続行。その通り、ドバイシーマクラシックではスワーヴリチャードを退けて2着。その後も海外遠征を転戦し前走のジャパンカップで日本競馬へ復帰する縦横無尽の活躍を見せてくれた。そして、2年連続で3着に入っている有馬記念で有終の美を飾る為、鞍上には元主戦の福永祐一騎手が騎乗する。
ジャパンカップ直前
キングジョージ、インターナショナルステークスとヨーロッパ遠征は不発に終わったシュヴァルグラン。それでも3月のドバイシーマクラシックではスワーヴリチャードと共に善戦の走りを見せ、世界の強豪と五分の戦いを繰り広げている。7歳になって尚、まだその力は健在であり、今回は名手C.スミヨン騎手が鞍上と来れば鬼に金棒である。臨戦過程が不安視されるも、芝コースでは6F77秒台から終いは11秒台で締める圧巻の動きを披露。この仕上りなら先ず問題ないだろう。
インターナショナルステークス直後
2019年8月21日 インターナショナルステークス 芝2050m ヨーク競馬場
1着:ジャパン 牡3 (R.ムーア)
2着:クリスタルオーシャン 牡5 (J.ドイル)
3着:エラーカム 牡4 (J.クローリー)
レースタイム:2:07.77(良)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
2着:クリスタルオーシャン 牡5 (J.ドイル)
3着:エラーカム 牡4 (J.クローリー)
レースタイム:2:07.77(良)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
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道中は先行集団をマークする様に中団の位置でレースを進めたシュヴァルグラン。最後の直線が1000mもある長い攻防に入る瞬間、前の先行勢がGOサインを出し一気にペースが上がった時、外にいたシュヴァルグランが一瞬置き去りとなってしまう。元々エンジンの掛かりが遅い本馬にとっては致命的なロスとなり、ゴール前でジワジワ差を詰めるもののジャパンとクリスタルオーシャンの壮絶な叩き合いは遥か前方で行われていた。この後は日本へ帰国予定との事で、今回のヨーロッパ遠征は不発に終わった。
インターナショナルステークス直前
前走は完全に道悪という悪条件の中、不慣れな環境でレースを進めたのが結果に響いたシュヴァルグラン。それでも最後まで粘りの脚は見せており、さすがに上位とは大きく離れたものの戦意喪失という感じの雰囲気ではなかった。今回は距離短縮で適正よりも少し短くはなるが、ペースもそこまで速くならないだろうからある程度は対応出来るだろう。何と言ってもライバルは只1頭、クリスタルオーシャン。ここで打ち負かせば凱旋門賞挑戦のプランも急浮上するかもしれない。鞍上は引き続き、O.マーフィー騎手。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス直後
2019年7月27日 キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス 芝2390m アスコット競馬場
1着:エネイブル 牝5 (L.デットーリ)
2着:クリスタルオーシャン 牡5 (J.ドイル)
3着:ヴァルトガイスト 牡5 (P.ブドー)
レースタイム:2:32.42(稍重)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
2着:クリスタルオーシャン 牡5 (J.ドイル)
3着:ヴァルトガイスト 牡5 (P.ブドー)
レースタイム:2:32.42(稍重)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
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道中はエネイブルをマークする様にその直後を追走したシュヴァルグラン。それでも想定していたより2列は後ろでの競馬となり、やや雲行きが怪しい前半戦。そこからエネイブルが馬なりで上がって行くも、やはりその動きに付いては行けず、追い通しのまま直線コースへ。稍重馬場という事もありジワジワとしか伸びず、結果勝ち馬エネイブルからはかなり離された位置での6着フィニッシュ。ヨーロッパの壁はドバイよりも遥かに厚いという事か。
ドバイシーマクラシック直後
2019年3月30日 ドバイシーマクラシック 芝2410m メイダン競馬場
1着:オールドペルシアン 牡4 (W.ビュイック)
2着:シュヴァルグラン 牡7 (H.ボウマン)
3着:スワーヴリチャード 牡5 (J.モレイラ)
レースタイム:2:27.17(稍重)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
2着:シュヴァルグラン 牡7 (H.ボウマン)
3着:スワーヴリチャード 牡5 (J.モレイラ)
レースタイム:2:27.17(稍重)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
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ややスタートで立ち遅れたシュヴァルグラン。本来なら中盤より前の競馬が身上の馬だが、今回は後方からの追走を余儀なくされる。それでも鞍上のH.ボウマン騎手は至って冷静なレース運び、直線で上手く外に持ち出すとそこから一気に加速し前のオールドペルシアンを追い掛ける走りを見せた。スワーヴリチャードと共に最後まで懸命に伸びてはいるものの、勝ち馬には僅か届かず2着に終わっている。しかし、7歳で初海外と悪条件でこの内容なら称賛すべきだろう。
ドバイシーマクラシック直前
海外経験豊富ならチーム友道なら、初の海外輸送となる馬でもお手の物。さすがに輸送時はイレ込んでいた様だが、現地に入ってからはシュヴァルグランも相当に落ち着いている様子だった。芝コースで長めに追い切られ既に本番モードの態勢。鞍上に絶対的な信頼を誇る、H.ボウマン騎手を配する用意周到さもさすがのひと言である。レイデオロ、スワーヴリチャードと日本馬だけでも強豪が揃ってはいるが、あっさり勝ち切るだけの底力はまだ残っているだろう。
有馬記念直後
2018年12月23日 有馬記念 芝2500m 中山競馬場
1着:ブラストワンピース 牡3 (池添謙一)
2着:レイデオロ 牡4 (C.ルメール)
3着:シュヴァルグラン 牡6 (H.ボウマン)
レースタイム:2:32.2(稍重)
レース上がり3ハロン:36.9
勝ち馬上がり3ハロン:35.7
2着:レイデオロ 牡4 (C.ルメール)
3着:シュヴァルグラン 牡6 (H.ボウマン)
レースタイム:2:32.2(稍重)
レース上がり3ハロン:36.9
勝ち馬上がり3ハロン:35.7
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スタート後、内目を見ながら進路を模索したシュヴァルグラン。レイデオロの直後に付け1コーナー、2コーナーを無難な立ち回りを見せた。向正面辺りで上手く馬群の内目に入れるとそこでひと息付いて脚を溜める。前が先に仕掛けるのを見ながら外を回さず間を縫って行き上って行くと、直線ではひと際目立つ脚で伸びて3着に上って意地の入線となった。ボウマン騎手さすがのエスコートで外枠の不利を回避、コメントでもある様に騎手の乗り方次第で勝負出来るという事を証明した。現役はそのまま続行となる。
有馬記念直前
当初は今回が引退レースの予定だったが、急遽それを撤回。来年はBCターフへの挑戦を表明したシュヴァルグラン。それだけまだまだ馬が衰えを知らないのだろう、今回の追い切りでも稽古駆けしない馬がキビキビとした動きで坂路を駆け上がって来た。追い出してからの反応も速く、少なくともジャパンカップ激走の反動は無いと見て良いだろう。昨年は無念の3着に終わった有馬記念、今回はしっかりとそのタイトルを狙ってスムーズなレースを試みて来るだろう。師走の中山こそ、ハーツクライ産駒の勇躍する所ぞ。
ジャパンカップ直後
2018年11月25日 ジャパンカップ 芝2400m 東京競馬場
1着:アーモンドアイ 牝3 (C.ルメール)
2着:キセキ 牡4 (川田将雅)
3着:スワーヴリチャード 牡4 (M.デムーロ)
レースタイム:2:20.6(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
2着:キセキ 牡4 (川田将雅)
3着:スワーヴリチャード 牡4 (M.デムーロ)
レースタイム:2:20.6(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
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想定よりも後ろ目の中団待機となったシュヴァルグラン。というよりも前のペースに付いて行けなかったというのが本音だろう。その分脚が溜まり、最後の直線は後ろの組から唯一前に抵抗する走りで、ゴール前でスワーヴリチャードに迫る4着入線を果たす。が、昨年の最内枠を活かした競馬から考えると少々厳しい展開で、更に6歳という年齢からしても十分に頑張った結果ではないだろうか。有馬記念参戦は果たして??
ジャパンカップ直前
C.デムーロを背に最終追い切りで前の馬を追い掛け最後はしっかりと馬体を並べて併入。派手な調教では無かったが、闘争心を内に秘めた良い動きだったろう。思えば昨年のジャパンカップでも、その前走は京都大賞典3着からの巻き返し。明らかな叩き良化型であり、状態が上向きつつ3戦2勝と好相性を誇る東京競馬場での競馬なら上位争いは必至と考えて良さそうだ。アーモンドアイ以下を撃破し連覇達成なら面白い。
ボウマン痛恨の長期騎乗停止…
先日行われたメルボルンカップでマルメロに騎乗したH.ボウマン騎手は、直線でチェスナットコートの進路を妨害した他、鞭の過剰使用に加えて斤量オーバーという三重違反を犯してしまった。これにより計35開催日の騎乗停止処分を受け、ジャパンCでシュヴァルグランに騎乗する事が不可能となった。その後、委員会に異議申し立てを行い処分に若干の軽減が見られたものの、それでもジャパンCへの参戦はNG。現在、シュヴァルグランの鞍上は急遽調整中との事。一体誰になるのか気になるところだが、いずれにせよ連覇への道は険しくなった事だけは間違いない。
シュヴァルグラン
3歳時から能力の一端を示していたシュヴァルグランだったが、やはりハーツクライ産駒らしく本格化は古馬になってから。長距離戦には滅法強く、無類のスタミナを誇る持続型ステイヤーである。タフなレース展開でその実力を遺憾なく発揮し、特に2400m以上のレースでは現役最強クラスの実力馬だろう。姉にヴィルシーナ、妹にヴィブロスと一族から3頭ものGⅠ馬が出ており日本屈指の繁栄ファミリー出身。
血統背景
ハーツクライ | サンデーサイレンス | Halo | Halo to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
アイリッシュダンス | トニービン | カンパラ | |
Severn Bridge | |||
ビューパーダンス | Lyphard | ||
My Bupers | |||
ハルーワスウィート | Machiavellian | Mr.Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Coup de Folie | Halo | ||
Raise the Standard | |||
ハルーワソング | Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
Morn of Song | Blushing Groom | ||
Glorious Song |
兄弟馬
近親馬
血統評価:3.5pt
バラード、グロリアスソングの一族でBlushing Groom、Nureyev、Machiavellianと無駄なく配合されてサンデー系種牡馬で〆てG1馬3頭で兄弟の牝馬から更に繁栄が約束されており超一流の血統構成といえる。他のディープインパクト兄弟よりハーツクライ産駒としてクラシックディスタンスやスタミナ色が強く出ているのが特徴だろう。
前評判
前評判という意味ではヴィルシーナが先発で活躍しており、父がハーツクライに替わった意味でもよりクラシック向きの配合を意識されたのは間違いない。実際、クラシック戦線を意識する様なローテーションで3歳春を過ごしたが馬がまだ完成しておらずそのシーズンを棒に振る。とは言え、そこで無理強いしなかった厩舎の判断が功を奏し古馬になってからメキメキと力を付けた事は言うまでも無い。
馬名の意味
偉大な馬(フランス語)
佐々木オーナーの馬名に“ヴ”が入ったシリーズでのネーミング。
2着:サートゥルナーリア 牡3 (C.スミヨン)
3着:ワールドプレミア 牡3 (武豊)
レースタイム:2:30.5(良)
レース上がり3ハロン:37.6
勝ち馬上がり3ハロン:34.7