牝馬限定戦で前進あるのみ

 
新馬は牡馬相手に互角の戦いをしたサンライズシェル

新馬は牡馬相手に互角の戦いをしたサンライズシェル

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新馬戦で後塵を拝したフィエールマンが、続く山藤賞を楽勝。一気にクラシックの有力候補に名を連ねた程の逸材で、そこにクビ差まで迫ったサンライズシェルの評価も上昇中だ。しかも、今回は牝馬限定戦となり相手関係は弱化。そうなればほぼ勝ち上がりは確定のラインで、後は休養明けでどこまでパフォーマンスが出せるか位の問題だろう。とは言え、キンシャサノキセキ産駒でスピードと気性が勝っている所を考えてもそこまで気にしなくて良いだろう。初勝利を挙げて遅れた分を取り戻す。
 

キレよりも長く脚を使う持続型

 

2018年1月28日 3歳新馬 芝1800m 東京競馬場

1着:フィエールマン 牡3 (石橋脩)
2着:サンライズシェル 牡3 (C.ルメール)
3着:パストゥレイユ 牝3 (江田照男)

レースタイム:1:51.3(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.2
 
勝ったフィエールマンとは対象的にスタートを決めて好位追走のサンライズシェル。道中は無駄な動きを見せず、そこから馬群の中に入ってジッと待機し脚を溜める。直線に入って鞍上が追い出すと大きなフットワークでジワジワと伸び始め、坂を上がってからようやくエンジンが点火。馬群の間を懸命に追い込むも、先に抜け出したフィエールマンにあと一歩届かずクビ差の2着に敗退した。とは言え、最も目立った競馬をしており叩いて上積みを見込める次の未勝利戦は勝利が期待出来るだろう。
 

血統とは裏腹に中距離タイプ?

 
ゆったりとマイペースなサンライズシェル

ゆったりとマイペースなサンライズシェル

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母はチューリップ賞2着、半兄シャイニングレイも今ではスプリンターと化している事からも明らかに血統は短距離向きのサンライズシェル。しかし、いざ稽古で動かしてみるとダッシュ力が無く、ジワジワと長く良い脚を使うタイプとの事。性格を含めてもキレで勝負するよりは長めの距離を使って行ってどうかという所だろう。『動きは水準でまぁまぁですよ』と、国枝調教師も控えめなコメントながら感触は悪く無い様だ。
 

サンライズシェル

 
サンライズシェル(シェルズレイ2015)

サンライズシェル(シェルズレイ2015)

牝馬

父馬:キンシャサノキセキ
母馬:シェルズレイ
母父:クロフネ
所属:国枝栄厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:1戦0勝(0-1-0-0)
主な戦績:特になし
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完全に母父クロフネの影響が色濃く出たコロッとした馬体。芦毛という事もあって余計にそう見える部分もあるが、それを割り引いたとしても瞬発力で勝負出来そうな作りでは決して無い。どちらかと言えば向正面から暫く促して行ってギアをゆっくり上げて行く様なレースぶりとなりそうだ。そういう意味でも距離はマイル以上の長いレンジが必要となる。
 

血統背景

 
キンシャサノキセキ フジキセキ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ミルレーサー Le Fabuleux
Marston's Mill
ケルトシャーン Pleasant Colony His Majesty
Sun Colony
Featherhill Lyphard
Lady Berry
シェルズレイ クロフネ フレンチデピュティ Mitterand
Deputy Minister
ブルーアヴェニュー Classic Go Go
Eliza Blue
オイスターチケット ウイニングチケット トニービン
パワフルレディ
ナムラピアリス トウショウボーイ
ヤマニサクラ


 

兄弟馬

 
シャイニングレイ

シャイニングレイ

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:シェルズレイ
母父:クロフネ
所属:高野友和厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム

通算成績:9戦4勝 (4-0-0-5)
主な戦績:CBC賞、ホープフルステークスなど
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近親馬

 
ブラックシェル

ブラックシェル

牡馬

父馬:クロフネ
母馬:オイスターチケット
母父:ウイニングチケット
所属:松田国英厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:10戦2勝 (2-5-1-2)
主な戦績:NHKマイルカップ2着、日本ダービー3着など
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血統評価:2.3pt

 
繁殖としては、母シェルズレイとブラックシェルという2頭の活躍馬を出した祖母オイスターチケットの一族で、母もシャイニングレイを出しておりタイトルまであと一歩という結果が続くファミリー、母は気性がかっていたし半兄のシャイニングレイも短距離戦線へうつってきている事からクロフネにキンシャサノキセキで初めから短距離ねらった当馬の血統構成の方が長所がいきそうな印象。
 

前評判

 
キャロットファームが国枝栄師に預ける時点で期待の高さは折り紙付き。若干使い出しの遅さは気になるものの、標準レベルの動き、新馬戦の鞍上にはC.ルメール騎手を配す辺りに好走の気配が漂っている。
 

馬名の意味

 

ハワイ諸島でのみ採取出来る世界で最も珍しい貝の一つ

 
母名より連想してのネーミング。最初は“サンライズ”が冠名の松岡隆雄氏所有かと思ったが、れっきとしたキャロットファーム所属馬だ。

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