牝馬限定戦で前進あるのみ
新馬戦で後塵を拝したフィエールマンが、続く山藤賞を楽勝。一気にクラシックの有力候補に名を連ねた程の逸材で、そこにクビ差まで迫ったサンライズシェルの評価も上昇中だ。しかも、今回は牝馬限定戦となり相手関係は弱化。そうなればほぼ勝ち上がりは確定のラインで、後は休養明けでどこまでパフォーマンスが出せるか位の問題だろう。とは言え、キンシャサノキセキ産駒でスピードと気性が勝っている所を考えてもそこまで気にしなくて良いだろう。初勝利を挙げて遅れた分を取り戻す。
キレよりも長く脚を使う持続型
2018年1月28日 3歳新馬 芝1800m 東京競馬場
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勝ったフィエールマンとは対象的にスタートを決めて好位追走のサンライズシェル。道中は無駄な動きを見せず、そこから馬群の中に入ってジッと待機し脚を溜める。直線に入って鞍上が追い出すと大きなフットワークでジワジワと伸び始め、坂を上がってからようやくエンジンが点火。馬群の間を懸命に追い込むも、先に抜け出したフィエールマンにあと一歩届かずクビ差の2着に敗退した。とは言え、最も目立った競馬をしており叩いて上積みを見込める次の未勝利戦は勝利が期待出来るだろう。
血統とは裏腹に中距離タイプ?
母はチューリップ賞2着、半兄シャイニングレイも今ではスプリンターと化している事からも明らかに血統は短距離向きのサンライズシェル。しかし、いざ稽古で動かしてみるとダッシュ力が無く、ジワジワと長く良い脚を使うタイプとの事。性格を含めてもキレで勝負するよりは長めの距離を使って行ってどうかという所だろう。『動きは水準でまぁまぁですよ』と、国枝調教師も控えめなコメントながら感触は悪く無い様だ。
サンライズシェル
完全に母父クロフネの影響が色濃く出たコロッとした馬体。芦毛という事もあって余計にそう見える部分もあるが、それを割り引いたとしても瞬発力で勝負出来そうな作りでは決して無い。どちらかと言えば向正面から暫く促して行ってギアをゆっくり上げて行く様なレースぶりとなりそうだ。そういう意味でも距離はマイル以上の長いレンジが必要となる。
血統背景
キンシャサノキセキ | フジキセキ | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ミルレーサー | Le Fabuleux | ||
Marston's Mill | |||
ケルトシャーン | Pleasant Colony | His Majesty | |
Sun Colony | |||
Featherhill | Lyphard | ||
Lady Berry | |||
シェルズレイ | クロフネ | フレンチデピュティ | Mitterand |
Deputy Minister | |||
ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | ||
Eliza Blue | |||
オイスターチケット | ウイニングチケット | トニービン | |
パワフルレディ | |||
ナムラピアリス | トウショウボーイ | ||
ヤマニサクラ |
兄弟馬
近親馬
血統評価:2.3pt
繁殖としては、母シェルズレイとブラックシェルという2頭の活躍馬を出した祖母オイスターチケットの一族で、母もシャイニングレイを出しておりタイトルまであと一歩という結果が続くファミリー、母は気性がかっていたし半兄のシャイニングレイも短距離戦線へうつってきている事からクロフネにキンシャサノキセキで初めから短距離ねらった当馬の血統構成の方が長所がいきそうな印象。
前評判
キャロットファームが国枝栄師に預ける時点で期待の高さは折り紙付き。若干使い出しの遅さは気になるものの、標準レベルの動き、新馬戦の鞍上にはC.ルメール騎手を配す辺りに好走の気配が漂っている。
馬名の意味
ハワイ諸島でのみ採取出来る世界で最も珍しい貝の一つ
母名より連想してのネーミング。最初は“サンライズ”が冠名の松岡隆雄氏所有かと思ったが、れっきとしたキャロットファーム所属馬だ。
2着:サンライズシェル 牡3 (C.ルメール)
3着:パストゥレイユ 牝3 (江田照男)
レースタイム:1:51.3(良)
レース上がり3ハロン:34.4
勝ち馬上がり3ハロン:34.2