『まだ少しずつ成長して来ている』
ようやくトップクラスの舞台に堂々と参戦出来るサトノアーサー。2歳時には日本ダービーの最有力候補とまで言われたものの翌春の成績は不振。その後も試行錯誤しながら馬の適性を見てレース選択をして来たが、それ以上に馬がここに来て一気に本格化した。追い込み一辺倒だった脚質も先行してしっかりと脚を使える様になって来たのが大きい。管理する池江泰寿調教師も『ここに来てまだ成長が見られる』とコメント、荒削りだった素材が遂に完成の時を迎える。毎日王冠はその叩き台と考えても良いだろう。
好スタートから先行差しでV
2018年06月10日 エプソムカップ 芝1800m 東京競馬場
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よもやの発馬を決めたサトノアーサー。一旦は3番手まで上がるも、さすがに抑えて少し後ろのポジショニングを取っての追走となった。とは言え、それでもいつもよりは遥かに前目の位置取りとなりそのまま淡々と直線コースへ。降雨の重馬場で他馬が伸びあぐねる中、湿った馬場は得意な方の同馬があっさり先頭へ躍り出ると、後方から迫るハクサンルドルフの追撃を半馬身振り切って1着でゴール。戸崎圭太騎手とのコンビで、待望の重賞タイトルを初めて獲得。秋以降の飛躍に繋がる勝利となった。
メイSは伸び切れず3着に惜敗
2018年05月19日 メイステークス 芝1800m 東京競馬場
1着:ダイワキャグニー 牡4 (横山典弘)
2着:ストーンウェア 牡6 (蛯名正義)
3着:サトノアーサー 牡4 (H.ボウマン)
レースタイム:1:45.6(良)
レース上がり3ハロン:34.6
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
2着:ストーンウェア 牡6 (蛯名正義)
3着:サトノアーサー 牡4 (H.ボウマン)
レースタイム:1:45.6(良)
レース上がり3ハロン:34.6
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
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OP連勝を狙ったメイステークスだったが、直線大外に持ち出すも全頭差し切る所までは行かず3着敗退を喫したサトノアーサー。道中外々を回らされた分の距離ロスがダイワキャグニーとの差に繋がったのだろう。とは言え、今回のエプソムカップも大外枠発走となってしまった。ここは初騎乗となる戸崎圭太騎手の腕で何とかしてもらおうではないか。日本ダービー、安田記念と連続で2着に入っている手腕を持って同馬の初重賞制覇と行きたい。
洛陽ステークスで差し切り3勝目
2018年02月10日 洛陽ステークス 芝1600m 京都競馬場
1着:サトノアーサー 牡4 (R.ムーア)
2着:グアンチャーレ 牡6 (古川吉洋)
3着:タガノブルグ 牡7 (川田将雅)
レースタイム:1:36.2(稍重)
レース上がり3ハロン:37.1
勝ち馬上がり3ハロン:36.6
2着:グアンチャーレ 牡6 (古川吉洋)
3着:タガノブルグ 牡7 (川田将雅)
レースタイム:1:36.2(稍重)
レース上がり3ハロン:37.1
勝ち馬上がり3ハロン:36.6
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スタートから行き脚が付かないサトノアーサー。それでも慌てる事なく徐々にポジションをあげる競馬で直線コースへ。鞍上ムーア騎手の猛烈な追いに応える様にして伸びを見せると、先に抜け出したグアンチャーレをゴール前ギリギリでかわし2歳時のシクラメン賞以来となる勝利で待望の3勝目を飾った。決して得意としない稍重馬場で勝ち切れた事は大きく、この1勝をキッカケに大物候補が本当に化ける可能性は高い。
サトノアラジンに続きマイルで活路
元々、距離的に2000mが限界だろうという評価は多かったサトノアーサー。それでも3歳のクラシックは格別で参戦する事に意義があり日本ダービーと菊花賞に出走した。しかし、距離適性外の舞台で一線級と互角に渡り歩くのは至難の業であり、さすがに上位争いには加われなかった。そこでシーズンが終了するやいなや、仕切り直しとして選んだのがマイル戦のリゲルステークス。このパターンは厩舎の大先輩サトノアラジンと同じ方向転換だ。上手く行けばその偉大な僚馬の功績に続く事が出来るかもしれない。
サトノアーサー
祖父のサンデーサイレンスを彷彿とさせる漆黒の馬体。雄大な歩き方と相まって、既に王者の風格すら漂わせている。週刊ギャロップのPOG本でも巻頭カラーにて特集されている程、今年の最も注目されている産駒と言っても過言ではない。実際に、現在470kg前後の馬体は常に成長を続けていて日を追う毎に、雰囲気も動きも良くなって行ってるとの事。一流馬に良く見られる急激な成長過程を、本馬としっかりと辿っている様である。
血統背景
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ウインドインハーヘアー | Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
キングスローズ | Redoute's Choice | デインヒル | Danzig |
Razyana | |||
Shantha's Choice | Canny Lad | ||
Dancing Show | |||
Nureyev's Girl | Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
Lakab | Manila | ||
River Lullaby |
兄弟馬
初仔
近親馬
血統評価:1.0pt
母はニュージーランドなどでGⅠ含む重賞6勝の3歳牝馬チャンピオンだが近親から日本活躍馬がいない。本馬は母の初仔という事もあって未知数。母父Redoute's Choiceは日本競馬と相性問題ないが本馬が母の知名度をあげる為に活躍するしかないだろう。
前評判
セールで2億もの価格で取り引きされているだけにやはり動きも一級品の様だ。調教の担当者からは「ストライドが大きく、背中とトモの使い方が良い。血統的にも値段的にも、やはりそれだけの馬だという事ですね。調教を横から見ていても重心が低くて他の馬と走りがちょっと違うし、かなりキレそうな雰囲気。学習能力も高いので、このまま上手く行けば間違いなく活躍してくれると思います」との絶賛の声。調教も順調との事で、秋頃には満を持してデビュー出来そう。
馬名の由来
冠名+アーサー(ヨーロッパの伝説の王)
サトノでお馴染みの里見治氏所有。この事からも、容易に来年のクラシック戦線で活躍している姿が目に浮かぶが、オーナーの目線はあくまで海外に向いている。故に、欧州で名のある王様の名前を命名しているのだろう。是非とも、日本競馬を超えて海外のGⅠを総ナメする位の活躍をしてもらいたいものである。
2着:ハクサンルドルフ 牡5 (川田将雅)
3着:グリュイエール 牡6 (福永祐一)
レースタイム:1:47.4(重)
レース上がり3ハロン:35.9
勝ち馬上がり3ハロン:35.2