サウジアラビアロイヤルカップ2019の結果
サウジアラビアロイヤルカップ2019の動画
via www.youtube.com
レース回顧
予想通り、アブソルティスモが押し出される様にして先頭へ。平均ペースの逃げで馬群を引っ張って行くと、少頭数で大きな動きもなく4コーナーから直線コースへ。外に出した人気馬サリオスとクラヴァシュドールが馬体を並べて一気に先行集団をかわして行くと、一旦は前に出られたサリオスが更に加速してクラヴァシュドールを競り落として単独前へ。結果、1馬身以上の差で突き放し、何と1分32秒7という驚異的なレコードを叩き出した。2着クラヴァシュドールと共に、来年の春では主役を担う牡牝の激突となった。3着以下は全く出番の無い1戦だったと言える。
勝ち馬サリオス
新馬戦同様、桁違いの末脚で他馬を一蹴して見せたサリオス。ややトップギアへの入れ替えに時間が掛かる面があり、クラヴァシュドールに前へ出られた瞬間は焦ったもののそこからは異次元のパフォーマンスだった。楽々抜き返すと更に加速して突き放す余裕のフィニッシュ。終わって見ればマイルを1分32秒台で駆け抜けるとんでもない好時計を記録している。むしろ、このタイムは適正があってこそのイメージで、もしかするとマイルから中長距離タイプの1頭かもしれない。
レースを振り返ってのベスト予想
◎サリオス
◯クラヴァシュドール
△アブソルティスモ
×ロードエクスプレス
×エンジェルサークル
◯クラヴァシュドール
△アブソルティスモ
×ロードエクスプレス
×エンジェルサークル
馬連:想定3点:◯勝利、三連単:想定8点:◯勝利
本命対抗は人気通りで単穴なし1択で連下は単勝10倍未満、紐は単勝20倍未満が理想の想定だっただろう。
全着順結果
着順 | 馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | タイム(着差) | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 単勝オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | サリオス | 55.0 | 石橋 | ---- | 1:32.7R | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 1.5 |
2 | 6 | クラヴァシュドール | 54.0 | 藤岡佑 | ---- | 1.1/4 | ○ | ○ | ○ | ○ | ▲ | 4.7 |
3 | 8 | アブソルティスモ | 55.0 | 戸崎 | ---- | 3.1/2 | ▲ | △ | △ | ▲ | ○ | 6.5 |
4 | 2 | ジェラペッシュ | 54.0 | 吉田豊 | ---- | 2.1/2 | △ | - | - | △ | △ | 37.8 |
5 | 9 | エンジェルサークル | 54.0 | Mデム | ---- | クビ | △ | × | - | △ | △ | 14.4 |
6 | 7 | シコウ | 55.0 | 木幡巧 | ---- | 2 | - | × | - | - | - | 62.7 |
7 | 4 | カップッチョ | 55.0 | 江田 | ---- | 1.1/4 | - | - | - | - | - | 174.9 |
8 | 5 | ロードエクスプレス | 55.0 | 三浦 | ---- | 1/2 | × | × | × | △ | - | 11.0 |
9 | 1 | イロゴトシ | 55.0 | 小崎 | ---- | クビ | × | - | - | - | △ | 78.0 |
危険な人気馬結果 アブソルティスモ→3着(3番人気)
戦前はサリオスにリベンジを誓ったアブソルティスモだったが、その負けた新馬戦同様の競馬でまたも完敗。クラヴァシュドールにも差を付けられてしまい、これで決定的な力差が確定した1戦だろう。とは言え、4着以下は突き放しており現時点では自己条件ならあっさり勝ち上がれるレベルにはある。重賞に関しては強敵のいないGⅢクラスなら狙って行ける素材かもしれない。
穴馬予想結果 該当馬なし
配当&本印予想結果
馬連予想 | ③⑥-②⑧⑨ 的中 | ||||
---|---|---|---|---|---|
単勝 | 3 | 150円 | 枠連 | 3-6 | 320円 |
複勝 | 3 | 110円 | ワイド | 3-6 | 160円 |
6 | 120円 | 3-8 | 170円 | ||
8 | 120円 | 6-8 | 260円 | ||
馬連 | 3-6 | 320円 | 馬単 | 3→6 | 430円 |
三連複 | 3-6-8 | 430円 | 三連単 | 3→6→8 | 1,080円 |
編集部の回顧
勝ち馬サリオスについて、着差以上に強い競馬。2着馬に並ばれてからのギアがとにかくすごく、これはGⅠを意識できる素晴らしい馬であることを示した。操縦性も高いし今後の成長が非常に楽しみ。2着馬クラヴァシュドールについて、負けはしたがこの馬の能力も相当高いものがある。内容としてはとても良い。今後の成長が楽しみであり、この馬も重賞制覇、GⅠを意識できる。(石川)
サリオスの強さは言うまでもなく、今後の世代を牽引する1頭には違いない。ただし、マイルでこれだけのスピード能力を披露出来るという事は本質的に2000m以下の馬の可能性が高く、そうなると来春のクラシックではやや距離面での不安も露呈したのではないだろうか。その反面、2着クラヴァシュドールの未来は相当に明るい。現時点でこの競馬が出来れば牝馬戦線では主役級の筈で、同厩のリアアメリアとも互角の存在と言える。(田中)
サリオスがはやはり強かった。3番手から追走し楽にアブソルティスモをとらえると一気につきぬけ最後は余力を残してゴール。クラシック1番手ではないか。クラヴァッシュドールも素質の片鱗を見せたが最後は力の差があったか。(坂入)
一度は前に出られたが、サリオスは現時点では一つ抜けた脚で終わってみればレコード勝ち。クラヴァシュドールも新馬の時の様な脚色だったが、一歩及ばず。逃げたアプソルティスモはよく粘っただろう。実質この三頭だけでよかった。的中から勝利へ向かうにはもう少し選別が必要だった。(道永)
サウジアラビアロイヤルカップ2019の予想
◎サリオス
6月の新馬戦で上がり33秒1の末脚を叩き出し、2着アブソルティスモ以下を一蹴したサリオス。それでも直線ではまだまだ余裕のある脚色で、馬体も大きく伸びシロの大きい怪物候補である。その後、一旦放牧に出して成長を促しながらじっくりと調整をかけて今回のサウジアラビアロイヤルカップに進軍。正直、どこまでパフォーマンスが上がって来るのかは未知数だが同世代では最も将来性が高い1頭。ここもあっさり連勝なら来春の主役に躍り出る。
○クラヴァシュドール
こちらもサリオス同様にデビュー戦で上がり33秒台の脚を繰り出し完勝して来たクラヴァシュドール。レース内容が秀逸、走破タイムも上々で時期は違えどパフォーマンスのレベルだけで言えばサリオスよりも価値は高い。こちらは使って来た強みがあるだけに、ある程度の走りを東京の舞台に置き換えてイメージはしやすいのではないだろうか。唯一の課題は初の長距離輸送がどうか、という点に尽きる。
出馬表&レーティング&予想オッズ
馬番 | 出走馬 | 斤量 | 騎手 | 評価 | 本印 | 石川 | 田中 | 坂入 | 道永 | 予想オッズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | イロゴトシ | 55.0 | 小崎 | ---- | × | - | - | - | △ | 41.9 |
2 | ジェラペッシュ | 54.0 | 吉田豊 | ---- | △ | - | - | △ | △ | 31.9 |
3 | サリオス | 55.0 | 石橋 | ---- | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 2.2 |
4 | カップッチョ | 55.0 | 江田 | ---- | - | - | - | - | - | 82.0 |
5 | ロードエクスプレス | 55.0 | 三浦 | ---- | × | × | × | △ | - | 9.3 |
6 | クラヴァシュドール | 54.0 | 藤岡佑 | ---- | ○ | ○ | ○ | ○ | ▲ | 4.9 |
7 | シコウ | 55.0 | 木幡巧 | ---- | - | × | - | - | - | 56.2 |
8 | アブソルティスモ | 55.0 | 戸崎 | ---- | ▲ | △ | △ | ▲ | ○ | 5.1 |
9 | エンジェルサークル | 54.0 | Mデム | ---- | △ | × | - | △ | △ | 8.9 |
危険な人気馬 アブソルティスモ(想定3人気)
新馬、未勝利共にややトップギアに入るまでに時間が掛かるタイプのアブソルティスモ。今回は特に開幕週馬場で少頭数の1戦だけに、スローペースからのヨーイドン勝負になる可能性が高い。その際にサリオスやクラヴァシュドールのキレ味に屈するシーンが想定出来、その他の馬にも遅れを取る可能性は十分あるだろう。
穴馬予想 該当馬なし
編集部の見解
本命はサリオス、新馬戦の内容がとにかく素晴らしい。厳しい位置から差し切る強い競馬。コースも合っており不安材料がとにかく見当たらない点も良い。どれだけ成長しているのか楽しみな一戦であり、ここは大きく期待がもてる。対抗はクラヴァシュドール、素質の高い馬。1週前の追い切りが素晴らしく、直前追いは輸送があるのでセーブしているがしっかりと気合いののったいい動き。レベルの高い新馬戦をしっかりと勝ちきっているし能力は高く、ここは本命馬との一騎打ちとみた。(石川)
とにかく希望的観測込みでサリオスには新馬以上の圧勝を飾って欲しいところ。デビュー戦と舞台は変わらないだけに、後は休養明けでどこまでという点か。それでも能力がずば抜けているだけに格好は付けてくれる筈だ。対抗はこちらもハーツクライ産駒のクラヴァシュドール。初戦のキレっぷりがお見事で、唯一サリオスに対抗出来るとすればこの馬か。後は連下にアブソルティスモ、ヒモ付にロードエクスプレスをそれぞれ1頭ずつ挙げておく。(田中)
本命はサリオス。前走はほぼ持ったままで完勝。大型馬だがスピードもありきっちり仕上げてきた。上がりも使えここも通過点か。対抗はクラヴァッシュドール。こちらも新馬戦では好内容な勝ち方。この馬も上がりの競馬になってもいい勝負になるだろう。アブソルティスモは瞬発力勝負になった場合やや不利か。(坂入)
頭数も少ない二歳戦。一戦馬だが◎サリオスの能力に期待。兄弟唯一のハーツクライ産駒ながら、新馬の印象からこの馬がもしかしたら一番いいかもしれない。対抗はその新馬戦で敗れた◯アプソルティスモ。敗れたものの初戦から素質はみせていた。三戦目と、一つ経験した分今度は逆転も。▲クラヴァシュドールも初戦から鋭い脚をみせた。ここでも遜色ないだろう。(道永)
父馬:ハーツクライ
母馬:サロミナ
母父:Lomitas
所属:堀宣行厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:シルクレーシング
通算成績:2戦2勝(2-0-0-0)
主な戦績:サウジアラビアロイヤルカップなど