落ち着いた脚取りで追い切りを消化
新馬の時はかなりチャカついた印象のクリノクーニングだったが、今回は動きも雰囲気も一変。追い切りに騎乗した北村友一騎手も『新馬の時と違って全然落ち着いてましたね』と驚きの表情を見せていた。前走後は放牧へ出ており、その中で気性面も著しく成長したのだろう。管理する須貝尚介調教師も『もっと激しくなるか、逆に慣れて落ち着くかどちらかと思っていたが…えらい賢くなったね』とメンタル面の充実ぶりを絶賛していた。札幌2歳ステークスを制して一気にクラシックの最有力候補へと躍り出る算段だ。
ゴールドシップの記録を上回る超絶時計
2017年07月09日 2歳新馬 芝1800m 函館競馬場
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スタートをすんなり決めると、1番人気カレンシリエージョをマークする様な形で追走。ペースはややスロー気味も全体的に淀み無く流れる展開で、番手にいたカレンシリエージョが動き出すとそれに合わせて上がって行く。直線入り口で並びかけると一気に抜き去って楽々とゴールイン。タイムは何とあのゴールドシップが持っていた1分51秒2を1秒5も更新する驚きのコースレコードだった。しかも、これがオルフェーヴルにとって嬉しい産駒初勝利。
クリノクーニング
さすがに母方がマイナーで確たる画像が無く、各特集本でチラホラと見かける程度。ただ、立ち姿には品があり馬体のバランスも悪くない。母父パラダイスクリークの地味さが輪をかけてマイナスイメージに映るが、それを除けば十分に魅力的な1頭と言える産駒だ。馬体重は450kgとやや小柄ではあるが、父の系統から考えればむしろ小さい方が走る可能性が高い。せっかくゴールドシップの記録を破ったのだから、その厩舎の先輩以上の活躍を期待したい。
血統背景
オルフェーヴル | ステイゴールド | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ゴールデンサッシュ | ディクタス | ||
ロイヤルサッシュ | |||
オリエンタルアート | メジロマックイーン | メジロティターン | |
メジロオーロラ | |||
エレクトロアート | ノーザンテースト | ||
グランマスティーヴンス | |||
クリノビスケット | パラダイスクリーク | Irish River | Riverman |
Irish Star | |||
North Of Eden | Northfields | ||
ツリーオブノレッジ | |||
オプトライアン | メジロライアン | アンバーシャダイ | |
メジロチェイサー | |||
テンザンミズホ | ノーザンディクテイター | ||
サンワベンチャ |
兄弟馬
特になし
近親馬
特になし
血統評価:1.0pt
ファミリーも血統構成も全く強調材料がなくオルフェーヴル産駒というだけだろう。
前評判
『フットワークが綺麗で手足が軽い如何にも芝向きのタイプ。体型からも中距離前後が合いそうですね。既に15秒台のラップを馬なりで稽古出来ているので順調に来ていますね』との事。牧場段階からかなり評価は高かったが、実際にレースで更にパフォーマンスを上げた印象だ。“オルフェーヴル×パラダイスクリーク”という意外性の高い配合に大きな期待が集まる。
馬名の意味
冠名+人名
クリノの冠名にこれまでカッコいいと思った馬はいないが、まさに同馬も名前だけなら駄馬一直線のネーミング。これがどこまで大物になるのか、逆に注目して追い掛けたい。
2着:カレンシリエージョ 牝2 (池添謙一)
3着:キョウエイルフィー 牝2 (坂井瑠星)
レースタイム:1:49.7(良)※レコード
レース上がり3ハロン:35.8
勝ち馬上がり3ハロン:35.5