エリザベス女王杯2017の有力馬
ヴィブロス(想定1番人気)
買いと消しのポイント
前走の府中牝馬ステークスは直線で前が詰まる不利を受けながら最後はしっかりと伸びて2着に入線したヴィブロス。ドバイターフ以来となる長期休み明けにも関わらずかなり動けていた点を考えても、叩いた上積みがある今回は更にパフォーマンスを上げて来そうだ。京都競馬場は3戦2勝で得意とする舞台、唯一の不安点を挙げるとするならばこれまで1600~2000mまでしか経験が無く距離において未知数という所くらいか。が、昨年の秋華賞の走りを見れば200m延長で左右される様な感じも見受けられず、やはり最有力候補には変わりない。
スマートレイアー(想定2番人気)
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京都大賞典はシュヴァルグランやサウンズオブアースなど牡馬の強豪相手に後方から直線だけでまとめて差し切ったスマートレイアー。キレ味なら現役最強クラスを誇り、且つ逃げてもOKな自在性が魅力の1頭だ。展開不問で馬場不問、騎手も京都を知り尽くした武豊騎手。ヴィブロスを負かす1番手を担うのはこの馬に違いないだろう。悲願のGⅠタイトルへ闘志を燃やす。もし飛ぶとすれば、後方から行って馬群を捌けなかった時か。
ルージュバック(想定3番人気)
買いと消しのポイント
クラブの規定により今年で引退となるルージュバック。つまり、GⅠタイトルのラストチャンスと言っても過言ではないこのエリザベス女王杯に懸ける想いはどの陣営よりも強い筈だ。前走のオールカマーを始め、全6勝中5勝が1800&2200mという典型的な非根幹距離馬。直線の長い2200mは同馬にとって最適の舞台であり、今回は天才R.ムーア騎手を確保し勝負気配が濃厚な1戦となる。一方で展開や条件等に関係の無い凡走をするムラ駆けのタイプでもあり、不可解な敗戦を喫するシーンも考えておかなくてはなるまい。
ミッキークイーン(想定4番人気)
買いと消しのポイント
実績だけならメンバーでもダントツのミッキークイーン。前走の宝塚記念も現役最強クラスの馬たちを相手に堂々の3着と地力の高さを示している。が、昨年のエリザベス女王杯でも見せた様に休み明けの走りがいまひとつの同馬。今回も2年連続でぶっつけ本番というローテーションがどうかだろう。特に一瞬のキレ勝負となりやすい同レースでは勝負どころのもたつきが明暗を分ける。どちらかと言えば良い脚を長く使うタイプなだけに、諸々の条件含めてやや割引材料の方が多く感じてしまう。
ディアドラ(想定5番人気)
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秋華賞で見事GⅠ馬となったディアドラ。今年の牝馬クラシック3冠全てで最速の上がりを叩き出したキレ者でもあり、本来なら良馬場でこそパフォーマンスが上がるというもの。加えて、近2走の馬体重が共に12kg増で結果を出している辺り成長度合いが著しく、この勢いなら古馬相手でも十分に戦えるのではないだろうか。上位争いに食い込めない場合は、単純に能力が足りなかったか、スマートレイアーと同じく追い込みで進路が上手く確保出来なかった時の2パターンを想定。
モズカッチャン(想定6番人気)
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秋華賞は4コーナーで動いて行き、直線入り口で早くも先頭に立つ積極的な競馬を見せたモズカッチャン。元々が能力の高い馬であり、負けはしたものの僅差の3着と一応の地力を示した内容だった。上手く展開がハマれば抜け出して粘り切れる可能性も高くまだまだ見限れない1頭だろう。M.デムーロ騎手が前年度覇者のクイーンズリングを捨てて同馬に継続騎乗する辺りが非常に不気味である。但し、世代の絶対的な能力差で通用しないというケースも一考。
リスグラシュー(想定7番人気)
買いと消しのポイント
不利のあったオークス以外、クラシック戦線含めて全走で馬券圏内に入っているリスグラシュー。馬場や展開、条件などに左右されず常に相手なりの走りをするという意味では、3歳馬の中で最も古馬と互角に渡り合える可能性が高い。血統的にも距離は延びて更に良く、後は全ての歯車がガッチリと噛み合った時に最上位に来る事が出来る。とは言え、今回は主戦の武豊騎手がスマートレイアーに乗る為、勝負弱い福永祐一騎手に乗り替わりという点が如何にもなマイナス材料。その不安を払拭する走りを見せられるのだろうか。
クイーンズリング(想定8番人気)
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ディフェンディングチャンピオンのクイーンズリング。しかし、今年は3戦して一度も3着以内に入っておらず調子としては下降の一途を辿っている。そして昨年よりもメンバーが集まった1戦において、好走する余地はほぼ無いと言っても良いだろう。実際、ずっと乗り続けて来たM.デムーロ騎手が他馬に乗り換えた様に見限るには絶好のタイミング。C.デムーロが乗った所で能力の衰えには勝てないのが本音のところだ。
その他の出走メンバーは??
続く9番人気以下にクロコスミア、ジュールポレール、マキシマムドパリと続いている。これらの馬はお客さん状態なので正直上記8頭でほぼほぼ決まりの様な気がするのは気のせいだろうか。恐らく、今回の1番のポイントは3歳世代をどうするかに尽きると言って良い。一応の目安として現3歳女王ソウルスターリングが毎日王冠、天皇賞秋と古馬相手に惨敗しているが…この結果を受けて判断をして行かなくてはなるまい。
父馬:ディープインパクト
母馬:ハルーワスウィート
母父:Machiavellian
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:佐々木主浩
通算成績:10戦4勝(4-3-0-3)
主な戦績:秋華賞、ドバイターフなど