京都大賞典直後

 

2019年10月6日 京都大賞典 芝2400m 京都競馬場

1着:ドレッドノータス セ6 (坂井瑠星)
2着:ダンビュライト 牡5 (松若風馬)
3着:シルヴァンシャー 牡4 (浜中俊)

レースタイム:2:23.5(良)
レース上がり3ハロン:35.2
勝ち馬上がり3ハロン:34.9
 
スタートからゆっくりと出して行き、道中は最後方の集団でレースを進めて行ったエタリオウ。横山典騎手とのコンビも2戦目である程度、馬の動きも把握した上での戦法だったのだろう。4コーナーでもまだ後方、直線に入る瞬間に大外へ持ち出しそこから一気に脚を伸ばした。が、前がなかなか止まらない中で5着に上がるのがやっとの内容となった。以前の頃に見せたとてつもなく走る気というのが見えなくなって来てしまっているのではないだろうか。
 

京都大賞典直前

 
坂路の併せ馬で好気配を漂わせるエタリオウ(手前)

坂路の併せ馬で好気配を漂わせるエタリオウ(手前)

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前走の宝塚記念は結果として仕上げが間に合わなかったエタリオウ。普通に走ればもっと見せ場を作っても良かっただけに、決してあれが力負けという訳ではない。まともに走ればフィエールマンとも互角=グローリーヴェイズとも勝負になる計算。動きが戻った今回の休み明けは、きっちりと上位争いを演出する走りに期待したい。鞍上は引き続き横山典騎手がスタンバイ、絶好調の名手がまた奇策を見せるかもしれない。
 

宝塚記念直前

 
“最強の1勝馬”の汚名を払拭したいエタリオウ

“最強の1勝馬”の汚名を払拭したいエタリオウ

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天皇賞春は最後方からの競馬でM.デムーロ騎手との息が合わず残念な結果に終わったエタリオウ。勝ち切るには最高の舞台と思われていただけにかなり不完全燃焼な想いを抱いた方も多かったのではないだろうか。しかし、宝塚記念というタフなレースになりやすい今回も引き続き条件としては望む所。しかも、鞍上には奇才・横山典騎手を迎えてクセのある馬にはもってこいの存在だろう。ここで大きな化学反応が生まれれば2勝目が春のグランプリという快挙達成も十二分に有り得る。
 

天皇賞春直後

 

2019年4月28日 天皇賞春 芝3200m 京都競馬場

1着:フィエールマン 牡4 (C.ルメール)
2着:グローリーヴェイズ 牡4 (戸崎圭太)
3着:パフォーマプロミス 牡6 (北村友一)

レースタイム:3:15.0(良)
レース上がり3ハロン:34.5
勝ち馬上がり3ハロン:34.5
 
発馬直後から決め込んでいたかの様におもむろに後方へ下げたエタリオウ。最後の最後で詰めが甘くなる事を嫌って、ダービーの時の様に直線一気の競馬に賭けたのだろう。前半1000mは1分を切るハイペースでおあつらえ向きの流れになったかと思いきや、急に中盤で超スローペースに落とし込んだ先行勢。M.デムーロ騎手も慌てて前に取り付こうとロングスパートをかけるも、中団のベストポジションにいたフィエールマンやグローリーヴェイズに直線では引き離される始末。3着争いでもパフォーマプロミスに負けてまさかの4着という結果に終わってしまった。
 

天皇賞春直前

 
天皇賞春前に稽古も動いたエタリオウ

天皇賞春前に稽古も動いたエタリオウ

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前走の日経賞は休み明けもあり道中ムキになった部分も痛かった。それを踏まえて今回はいつもより少し浅めのブリンカーに変更して本番に臨む。追い切りでも事前に着用して感触を確かめており、馬具の効果は概ね良好との事。M.デムーロ騎手も『ステッキにも反応した』と確かな手応えを掴んでいる様で、後は天皇賞春で待望の2勝目を勝ち取るだけ。ここでしっかりと“最強の1勝馬”という汚名を返上しておきたい。
 

日経賞直後

 

2019年3月26日 日経賞 芝2500m 中山競馬場

1着:メイショウテッコン 牡4 (武豊)
2着:エタリオウ 牡4 (M.デムーロ)
3着:サクラアンプルール 牡8 (横山典弘)

レースタイム:2:34.2(稍重)
レース上がり3ハロン:35.4
勝ち馬上がり3ハロン:35.4
 
スタートからやや行きたがる素振りを見せていたエタリオウ。暫くして落ち着きはしたが、やはり少しテンションの高さは顔を覗かせていた。レースが落ち着くと見ると、向正面で逃げるメイショウテッコンに競りかける様にして番手まで上がって行った。そこから2頭のマッチアップが繰り広げられるも、前半に楽をしていた分でメイショウテッコンに軍配が上がりエタリオウは2着に敗退してしまった。デムーロ騎手も休み明けが影響していると語り、次の天皇賞春では更にパフォーマンスを上げて来るのだろう。
 

日経賞直前

 
じっくり乗り込まれ仕上がりは良好のエタリオウ

じっくり乗り込まれ仕上がりは良好のエタリオウ

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昨年の菊花賞はほぼ勝ちに等しい内容だったエタリオウ。突然の覚醒からトップクラスの走りを見せるあたりはさすがステイゴールド産駒といったところ。友道厩舎も成長曲線の上昇カーブに入った同馬を無理強いせず、目先のタイトルにとらわれない辺りが長く実績を残している所以だろう。今回はあくまでも天皇賞春への叩き台という1戦だが、メンバーも手薄なだけにしっかりと結果を残してもらいたい。
 

菊花賞直後

 

2018年10月21日 菊花賞 芝3000m 京都競馬場

1着:フィエールマン 牡3 (C.ルメール)
2着:エタリオウ 牡3 (M.デムーロ)
3着:ユーキャンスマイル 牡3 (武豊)

レースタイム:3:06.1(良)
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.9
 
1週目のスタンド前では定位置となる最後方の集団に位置したエタリオウ。しかし、向正面辺りではいつの間にか中団にまで位置を押し上げ、そこからスルスルと上がって行くと4コーナーではほぼ先行グループに並びかける競馬。直線入り口で早くも先頭へ立つと後続を引き離しそのまま押し切るかに見えたが、最後の1Fで内からフィエールマンに並びかけられ叩き合いのもつれる。ゴール前のクビの上げ下げで、不運にもハナ差かわされたエタリオウが無念の2着でクラシック戦線を終える事となった。しかし、ここに来ての急成長はさすがステイゴールド産駒。来年春の天皇賞では間違いなく本命候補だろう。
 

プロフィール

 
エタリオウ(ホットチャチャ2015)

エタリオウ(ホットチャチャ2015)

牡馬

父馬:ステイゴールド
母馬:ホットチャチャ
母父:Cactus Ridge
所属:友道康夫厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:Gリビエール・レーシング

通算成績:13戦1勝(1-7-0-5)
主な戦績:菊花賞2着など
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母ホットチャチャはアメリカのGⅠホースで、エタリオウはその2番仔にあたる。2016年のセレクトセールでは、まだ産駒が走っていないにも関わらず約1億円もの高額取引をされている。その事からも馬そのもののデキが素晴らしく、それがオーナーを始めとする関係者の目に止まったという事なのだろう。母の方も辿ればStorm Cat系、サンデーサイレンス系との変則ニックス的な配合である。
 

血統背景

 
ステイゴールド サンデーサイレンス Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
ゴールデンサッシュ ディクタス Sanctus
Doronic
ゴールデンサッシュ ノーザンテースト
ダイナサッシュ
ホットチャチャ Cactus Ridge ヘネシー Storm Cat
Island Kitty
Double Park Lycius
Just Pretty
Reduced Sentence Broad Brush Ack Ack
Hay Patcher
Long Term Private Account
Infinite


 

兄弟馬

 
特になし
 

近親馬

 
Inside Information(Pure Pro...

Inside Information(Pure Profit1991)

牝馬

父馬:Private Account
母馬:Pure Profit
母父:Key to the Mint
所属:Claude McGaughey Ⅲ厩舎(米)
生産:Ogden Mills Phipps(米)
馬主:Ogden Mills Phipps

通算成績:17戦14勝(14-2-1-0)
主な戦績:ブリーダーズカップディスタフ、ラフィアンハンデなど
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血統評価:1.0pt

 
一族は、Educated RiskやInside Informationを出している一族で母自身もG1馬で産駒が活躍しても全くふしぎではないが母の今後の産駒に注目できる産駒がはやくも登場したという結果。兄弟も楽しみである。
 

前評判

 
母ホットチャチャの実績とステイゴールドの爆発力を加味しても、相応の期待値が持てそうな産駒と言える。遠い親戚に1990年代初頭のアメリカ最強牝馬インサイドインフォメーションがいる由緒ある血統馬でもある。しかし、当たり外れの大きい父を考えると1億円もの大枚を叩いて落札したGリビエール・レーシングの先見の明を讃えるほか無い。同年代にスクリーンヒーロー産駒のジェネラーレウーノを所有している辺り、同馬主のアドバイザーが相当な目利きの人間なのだろう。
 

馬名の意味

 

得たりおう

 
敵対する相手をうまく仕留めた時、応戦する時に発する言葉。

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