オリオンステークス直前
前走の比叡ステークスは陣営もさすがに完全な仕上げを施していなかったイペルラーニオ。明らかな太め残りで、それでもレッドレオンから3馬身程度の着差なら現級でも十分に戦える事を復帰初戦に証明して見せた。明らかに叩き良化を狙ったローテーションだけに、陣営としては今回が本当の意味での試金石となる。鞍上には一発を期待したい田辺裕信騎手を迎える。
比叡ステークス直前
3、4月の2戦はいずれも人気薄での激走だったが共に上がりは最速。続けてこの走りは決してフロックではなく、馬自身に身が入り気持ちが乗って来たという事か。その後半年の休養を経て昇級戦の比叡ステークスに挑戦するが、この間に馬が更に成長していればあっさり3連勝というシーンも考えられる。ここも上がり最速の決め手で差し切る様な事があれば、長距離戦線の重賞タイトルを狙えるところまで来たという事だ。
白鷺特別直後
2019年4月6日 白鷺特別 芝2400m 阪神競馬場
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出遅れ気味のスタートで後方からの追走を余儀なくされたイペルラーニオ。気合を付けながら前を追いかける流れとなったが、道中前がやり合う乱ペースとなりそれが功を奏した形に。一列前にいたスーパーフェザーをマンマークする形で上がって行くと、最後の直線ではそのスーパーフェザーを目標にしてゴールへ一直線。残り100mでかわすと更にグイッとひと伸びして長距離適性の高さを示した1戦。これで2連勝、次の昇級戦で好勝負なら将来は明るい。
イペルラーニオ
半兄にラジオNIKKEI賞を勝ったウインマーベラスがいるイペルラーニオ。コスモヴューファーム生産だが、セレクトセールでノーザンファームが7000万円超えの価格で落札した異色の募集馬である。その兄がマツリダゴッホ産駒という事から、今回のイペルラーニオが上位互換の産駒である事は間違いなく、本来なら重賞クラスへすぐに上がって然るべき1頭だろう。とは言え、成長期が遅れており長距離戦線で長く活躍してくれそうなイメージか。
血統背景
ディープインパクト | サンデーサイレンス | Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ウインドインハーヘアー | Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
コスモチェーロ | Fusaichi Pegasus | Mr. Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Angel Fever | Danzig | ||
Rowdy Angel | |||
Shorwon | Buena Shore | George Lewis | |
Full View | |||
April Wonder | Newtown Wonder | ||
April Flower |
兄弟馬
近親馬
特になし
血統評価:3.8pt
デビュー済みの兄弟と当馬含めて4頭とも3勝以上と抜群の安定感。ファミリーの日本実績はなく血統構成もフサイチペガサス×ディープインパクトという内容。下兄弟への期待としては高い。
前評判
母系はそこまで優秀でないが、1歳時のセレクトセールでノーザンファームが目をつけた事に価値がある。ウインマーレライと比較すれば、数段こちらの方が上というデビュー前の判断は間違っておらず募集額8000万円もあながち無茶な価格設定ではないだろう。ディープインパクト産駒においてFusaichi Pegasusの肌の実績が見受けられず、同馬がその第一人者になってくれればこれ幸い。
馬名の意味
空より上の、天空を超えた(イタリア語)
母名より連想してのネーミング。
2着:スーパーフェザー 牡4 (福永祐一)
3着:エイシンクリック 牡5 (岩田康誠)
レースタイム:2:25.4(良)
レース上がり3ハロン:36.0
勝ち馬上がり3ハロン:35.6