アーリントンカップ2019の結果

 

アーリントンカップ2019の動画

 

レース回顧

 
イベリスが好スタートから単騎逃げを主張、ペースは遅く各馬追走の際に折り合いを欠いているシーンも見受けられた1戦となった。大きな動きも無く、馬群が集団を形成したまま4コーナーから直線コースへ。脚色にまだ余裕のあったイベリスが二の脚を使ってゴールまで粘り切り、カテドラルやトオヤリトセイトの猛追を僅かに振り切って逃げ切り勝ちを達成。上位勢は全て人気薄で、3連単がまさかの100万円オーバーという大波乱決着となった。1番人気フォッサマグナは終始頭を上げる追走で、直線に向いた時点でもう脚は上がっていた。
 

勝ち馬イベリス

 
イベリス

イベリス

牝馬

父馬:ロードカナロア
母馬:セレブラール
母父:ボストンハーバー
所属:角田晃一厩舎(栗東)
生産:土居牧場
馬主:前田幸治

通算成績:5戦3勝(2-0-1-2)
主な戦績:アーリントンカップなど
via google imghp
 
完全に他馬からマークされていない状態で楽逃げを敢行できたイベリス。マイルが持たないと思われていたのだろうが、あのペースで前半をやり過ごせたのなら終いまで脚が使えるのも納得ができる。そういう意味でも鞍上のファインプレーと見て良いだろう。とは言え、本質的にはスプリンター寄りの馬であり、今後は1200~1400m戦での活躍を見込む。それにしても、ロードカナロア産駒の快進撃はいつまで続くのだろうか。
 

レースを振り返ってのベスト予想

 
◎ヴァルディゼール
〇ヴァンドギャルド
▲フォッサマグナ
ミッキーブリランテ
△ユニコーンライオン
ニシノカツナリ
カテドラル
サンノゼテソーロ
×ミッキースピリット
ジャミールフエルテ
トオヤリトセイト
イベリス
ロードグラディオ
 

馬連:想定13点:×不的中、三連単:想定308点:×不的中

 
本命対抗単穴は結果がどうあれ単勝10倍未満。連下は単勝25倍未満、紐は単勝100倍未満が理想の想定だっただろう。
 

全着順結果

 

RR:104.9 ※想定RR:104.4

 
                    
着順 馬番 出走馬 斤量騎手 評価タイム(着差) 本印 石川 坂入 大川 今中 田中 単勝オッズ
1 9 イベリス 54.0 浜中 104.0 1:34.2 35.9
2 10 カテドラル 56.0 Aシュ 104.5 クビ × × 21.7
3 11 トオヤリトセイト 56.0 福永 106.0 アタマ × × × 30.6
4 6 ニシノカツナリ 56.0 武藤 103.5 アタマ × 18.2
5 15 ユニコーンライオン 56.0 岩田康 100.0 クビ × 18.0
6 17 ミッキーブリランテ 56.0 坂井 105.5 クビ × 7.9
7 2 ロードグラディオ 56.0 藤岡佑 103.0 1/2 × 50.8
8 3 ヴァルディゼール 56.0 北村友 107.0 アタマ 4.4
9 12 ヴァンドギャルド 56.0 Mデム 106.7 1.1/4 4.6
10 1 ミッキースピリット 56.0 松山 100.0 3/4 × 29.0
11 16 ヤマニンマヒア 56.0 武豊 100.0 3/4 106.2
12 5 サンノゼテソーロ 56.0 津村 100.0 クビ × × 22.5
13 18 ジャミールフエルテ 56.0 池添 100.0 クビ × 30.5
14 4 アズマヘリテージ 54.0 岡田 95.5 2 320.7
15 8 オーパキャマラード 54.0 松若 90.0 3 436.2
16 14 フォッサマグナ 56.0 Cルメ 97.5 3/4 3.1
17 7 ジゴロ 56.0 90.0 3/4 149.3
18 13 ラブミーファイン 54.0 藤岡康 90.0 1.1/4 366.2


 

危険な人気馬結果 ヴァンドギャルド→9着(3人気)

 
完全にヴァンドギャルドは競走馬として終わった印象。キャリア2戦で東スポ杯2歳ステークス2着に入ったのは良かったが、それ以降は全てのレースで空回りという不運が続いた1頭だろう。藤原英厩舎にしては珍しくガンガン使うローテーションで違和感があったのは間違いないが、それに耐えきれず馬自身がショートしてしまった様な感じか。
 

穴馬予想結果 ニシノカツナリ→4着(6人気)

 
やはり大跳びな分、エンジンの掛かりに時間を要しグンと伸びて来た頃にはゴール板を過ぎてしまっていた。それでも能力の高さを示すには十分の内容で、今後は中距離以下のレンジで直線の長いコースなら重賞戦線でも十分に戦って行けるだけのポテンシャルは確認できた1戦。
 

配当&本印予想結果

 
馬連予想 ③⑭-①②⑥⑫⑮⑰⑱ 不的中
単勝 9 3,590円 枠連 5-5 28,780円
複勝 9 940円 ワイド 9-10 9,090円
10 760円 9-11 8,380円
11 720円 10-11 7,260円
馬連 9-10 71,530円 馬単 9→10 71,530円
三連複 9-10-11 208,320円 三連単 9→10→11 1,361,140円


 

編集部の回顧

 
勝ちタイムからみるとレベルとしては高くなく、勝ち馬がうまく逃げたかたち。1着、イベリスについては鞍上がうまく逃げきったと思う。ノーマークだった為楽に行けた展開になったが次走はGⅠになるのでマークも厳しくなるので好走は辛く感じる。2着、カテドラルは厩舎のマイルが合っているというコメントの通りうまく立て直してきたと思う。しかし今走は出遅れが逆に展開として向いたイメージなので次走のレース運びに再度注目したい。人気を集めたフォッサマグナは輸送が失敗したかたちか。道中もかかっており、次走での巻き返しに期待したい。(石川)
 
勝ったイベリスは実にマイペースに運び浜中騎手の騎乗が見事だった。カテドラル、トオヤリトセイトは共に最後方から突っ込んできて大波乱の決着となった。フォッサマグナは馬体減に加えあそこまでイレ込むと厳しい。レースレベルとしてはそれほど高くなかったのではないか。(坂入)
 
低レベルなレースの予想の通りではあったが前が楽をしていたのでイベリスは楽だった。他の前いった馬達も総じてある程度評価より高い順位に残っているので後ろから突っ込んできた馬を評価したい。特にカテドラルは出負けしてからの後方追走での豪脚だけにこのメンバーの中では抜けていた印象。これを切るという選択をした時点で負けていたがしょうがない。どちらにせよ本番に関わるレベルではないだろう。(大川)
 
差しが届く展開で逃げ切ったイベリスはこのメンバーの中では強かった。しかし全体的に低レベル。このレースのメンバーからNHKマイルで馬券内に来る馬はいないだろう。(今中)
 
上位人気勢が総ゴケ、逃げたイベリスがまさかの逃げ切り勝ちで2~3着にも伏兵が入って3桁超えの大波乱決着。さすがにこれは予想出来ず、そもそも荒れるだろうという匂いを感じ取れていなかった時点でアウト。猛省。(田中)
 

アーリントンカップ2019の予想

 

◎フォッサマグナ

 
フォッサマグナ

フォッサマグナ

牡馬

父馬:War Front
母馬:River Belle
母父:Lahib
所属:藤沢和雄厩舎(美浦)
生産:Lofts Hall Stud(米)
馬主:吉田和美

通算成績:3戦2勝(2-0-0-1)
主な戦績:3歳500万下など
via google imghp
 
前走の500万下を楽な内容で快勝して来たフォッサマグナ。2戦目の共同通信杯こそ敗れたものの、マイル戦以下なら重賞クラスのパフォーマンスを見せているのは間違いない。藤沢厩舎お墨付きの外国産馬が、アーリントンカップ制圧の為に初の関西遠征に殴り込みをかける。陣営の仁川マイル重賞で2週連続Vなるか。
 

○ヴァルディゼール

 
ヴァルディゼール

ヴァルディゼール

牡馬

父馬:ロードカナロア
母馬:ファーゴ
母父:ハーツクライ
所属:渡辺薫彦厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:G1レーシング

通算成績:2戦2勝(2-0-0-0)
主な戦績:シンザン記念など
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新馬、シンザン記念と連勝中のヴァルディゼール。レースセンスは非凡なものを感じる1頭で、とは言えまだまだひ弱なイメージもあった年明け。しかし、春にかけて急成長を遂げて馬体も二回り大きくなってパワーーアップして来た印象だ。ロードカナロア産駒らしい成長曲線を描けば一気に大舞台まで駆け上がれる素材。
 

出馬表&レーティング&予想オッズ

 

想定RR:104.4

 
ヴァルディゼール、ヴァンドギャルド、フォッサマグナ、ミッキーブリランテの4頭が中心だろう。4頭ボックスからの紐流しでよいだろう。
 
   
馬番 出走馬 斤量 騎手 評価 本印 石川 坂入 大川 今中 田中 予想オッズ
1 ミッキースピリット 56.0 松山 100.0 × 17.2
2 ロードグラディオ 56.0 藤岡佑 100.0 × 31.7
3 ヴァルディゼール 56.0 北村友 109.0 4.1
4 アズマヘリテージ 54.0 岡田 97.0 143.6
5 サンノゼテソーロ 56.0 津村 103.0 × × 52.1
6 ニシノカツナリ 56.0 武藤 97.0 × 35.8
7 ジゴロ 56.0 100.0 87.3
8 オーパキャマラード 54.0 松若 91.0 102.5
9 イベリス 54.0 浜中 100.0 78.0
10 カテドラル 56.0 Aシュ 90.0 × × 24.2
11 トオヤリトセイト 56.0 福永 103.0 × × × 38.2
12 ヴァンドギャルド 56.0 Mデム 108.5 3.8
13 ラブミーファイン 54.0 藤岡康 90.0 92.4
14 フォッサマグナ 56.0 Cルメ 103.0 3.1
15 ユニコーンライオン 56.0 岩田康 91.0 × 27.0
16 ヤマニンマヒア 56.0 武豊 97.0 73.9
17 ミッキーブリランテ 56.0 坂井 106.0 × 8.9
18 ジャミールフエルテ 56.0 池添 103.0 × 14.3


 

危険な人気馬 ヴァンドギャルド(想定2番人気)

 
新馬戦以降、東スポ杯2歳S→ホープフルS→きさらぎ賞→毎日杯と休み無しにハイレベルな重賞を連戦中のヴァンドギャルド。タフな面は認めるものの、さすがにそろそろ激戦の疲れが出て来てもおかしくはない。余力十分のフォッサマグナ、ヴァルディゼールに比べてあっさり敗退する事は考えられるだろう。
 

穴馬予想 ニシノカツナリ(想定10番人気)

 
2戦目のマイル未勝利戦の勝ち方が実に鮮やかだったニシノカツナリ。続くスプリングステークスは初重賞に立ち回りの下手さを出してしまったが、それでも最後の伸び脚はやはり目に付いた。アーリントンカップで末脚が爆発すればこのメンバー相手でも上位入線は十分に可能性を感じる。
 

編集部の見解

 
本命はフォッサマグナ、前走でのパフォーマンスがとても素晴らしい。あのメンバー相手に楽々の手応え。新馬戦の内容からみても能力の高さが伺える。敗れた前々走は距離が長かった分なので重賞での力まけではなく、気にする必要はなし。次の舞台のためにも素晴らしいパフォーマンスに期待。対抗はユニコーンライオン、追い切りの内容が素晴らしく、状態がとても良く見える。前走は出遅れのものなので度外視。前走の内容が良く、レベルの高いレースだったと感じるのでその中での2着は立派。今の阪神の馬場も合うと感じるのでここは期待。▲はヴァンドギャルド、敗れているレースは不利と馬場と敗因は明確。他レースは馬券内と能力は高い。新馬戦勝っているコースなので一発があるか。(石川)
 
本命はフォッサマグナ。2戦目の共同通信杯は度外視していいだろう。ベスト距離は1400〜1600m。輸送さえクリアすればここでもいい競馬になる。勝ってNHKマイルカップへ。対抗はヴァルディゼール。シンザン記念の勝ち方が強かった。新馬戦でも最速の上がりで勝ち、ここでもくずれないだろう。ヴァンドギャルドも戦って来た相手を見るとここでも軽視できない。(坂入)
 
上位4頭と下位馬に力差がありそうなので、ここは4頭での決着を前提に念の為、3着想定だけ手広くいった。4頭の中では、ミッキーブリランテが少し人気しないとおもうが十分勝負できるとおもうので単穴まで。(大川)
 
◎ヴァルディゼール、まだ二戦しかしてないが、堅実な末脚で伸びてくる。このメンバーでマイル戦なら十分勝てる。○ミッキーブリランテ、使ってよくなる矢作厩舎。今回が仕上がりピークの予感。△ロードグラディオ、重賞初挑戦だが、これまでの四戦全てがマイル戦。マイルの経験ならこの馬が1番。(今中)
 
地力で言えば、フォッサマグナ、ヴァンドギャルド、ヴァルディゼールの3強だろう。それ以外では地力の高いミッキーブリランテとハマれば怖いニシノカツナリあたりを連下に。が、上位3頭の穏便な決着に終わりそうな気がする。(田中)

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