2戦目に萩ステークスを選択
新馬戦を王道の先行抜け出しで完勝したアドマイヤキングだが、それが9月30日。今回、ちょうど1ヶ月の間隔で2勝目を狙うのは萩ステークスだ。前走が余程楽だったのか、馬の疲労感が余り無かったのだろう。ここを勝っておけば今後のローテーションで相当な余裕が生まれ、状態を見ながらレースを選べるメリットが大きい。能力が高いのは一目瞭然だが、アクシデントが起こって使いたい所で出走出来ずクラシック戦線から離脱した馬も多数。そういうケースを多く経験して来た友道厩舎ならではのチョイスと言っても良い。
後続を寄せ付けない大人な競馬
2017年09月30日 2歳新馬 芝1800m 阪神競馬場
via www.youtube.com
無難なスタートを切ったアドマイヤキング。すぐさま先団に取り付けると逃げ馬をマークしながら追走する形となる。直線入り口で先頭に立つと坂上で一気に後続を突き放し、最後は2着ナンゴクアイネットに軽く2馬身差を付ける楽勝で初戦を白星で飾った。内容的にはそこまで取り上げる事でもないが、この血統出身の馬は突如覚醒するタイプが多くそういう意味でもデビュー戦を勝ち切れたのは非常に大きい一歩だろう。
見栄えのする好馬体で風格も良し
体は既に530kgを越す古馬並みの馬格を誇るアドマイヤキング。通常の新馬と並べばその違いは一目瞭然だろう。その割には動きは素軽く、友道康夫調教師曰く『良い脚を長く使うタイプ』との事。明らかに長距離仕様の競走馬で、初戦から動けるかどうかがポイントとなる。ハービンジャー産駒の姉アドマイヤローザがいきなりキビキビと走れていた点を鑑みても、キングカメハメハ産駒の同馬が無様な競馬はしない筈だ。名前通り、世代の頂点に向かって先ずは初戦を白星で飾って欲しい。
アドマイヤキング
首差しからキ甲、背中とトモのラインなども文句なし。立ち姿のバランスも良く、間違いなく走って来るタイプのシルエットをしている。いかにもキングカメハメハ産駒らしい筋肉量とシャープ感のあるパーツ。瞬発力タイプという点はほぼほぼ正解。馬体重は春の取材時点で520kg。数字よりも綺麗に見せる好馬体だ。
血統背景
キングカメハメハ | Kingmambo | Mr.Prospector | Raise a Native |
Raise You | |||
Miesque | Nureyev | ||
Pasadoble | |||
マンファス | ラストタイクーン | トライマイベスト | |
Mill Princess | |||
Pilot Bird | Blakeney | ||
The Dancer | |||
アドマイヤテンバ | クロフネ | フレンチデピュティ | Deputy Minister |
Deputy Minister | |||
ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | ||
Eliza Blue | |||
アドマイヤグルーヴ | サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | |||
エアグルーヴ | トニービン | ||
ダイナカール |
兄弟馬
近親馬
血統評価:1.0pt
ダイナカール>エアグルーヴ>アドマイヤグルーヴと続いた日本の至宝ファミリーの本線もアドマイヤグルーヴが牝馬のGⅠをだせずじまいだったのが非常に残念である。またドゥラメンテの全姉達の産駒にも注目が集まる中、母父クロフネという点で当馬は少し見劣る。ハービンジャー産駒の姉はまだ結果をだしていないが3/4ドゥラメンテと血統がかぶる当馬は良血といえる。ただ、母父クロフネがマイナスポイントではある。
前評判
『稽古をガンガンやっても馬体重が減らないんですよ、恐らく内臓がタフなんでしょうね。とにかく良い動きをしています。乗り味はそんなに良くないんですけど、フットワークに力強さを感じていて楽しみな1頭です』との事。姉がハービンジャーでなかなか見どころのある馬だったので、キングカメハメハに変わった本馬は期待が出来そう。
馬名の意味
冠名+王様
ダサい。とにかくダサ過ぎる。アドマイヤの名前は、こういった組み合わせで時としてかなりかっこ良く聞こえる馬名も出て来るのだが。今回は仮に走って来ても耳馴染みの悪い馬名だ。
2着:ナンゴクアイネット 牝2 (松山弘平)
3着:メールドグラース 牡2 (萩野極)
レースタイム:1:49.9(良)
レース上がり3ハロン:34.1
勝ち馬上がり3ハロン:34.1