ルメール『東京の方が合っている』

 

2019年4月8日 ニュージーランドトロフィー 芝1600m 阪神競馬場

1着:ワイドファラオ 牡3 (内田博幸)
2着:メイショウショウブ 牝3 (横山典弘)
3着:ヴィッテルスバッハ 牡3 (戸崎圭太)

レースタイム:1:34.2(良)
レース上がり3ハロン:33.9
勝ち馬上がり3ハロン:33.9
 
中団後方の外目でレースを進めたアガラス。フットワークが大きく余り馬群に入れたくないという意識もあったのだろうが、前がスローペースとなって展開的にはやや不利な流れ。4コーナーで他馬が動くと同時に進出を開始すると、4コーナーでは大外へ。ジワジワと脚を使って上がって来るものの、最後は外のヴィッテルスバッハに差されて4着と末脚が発揮できないまま終わってしまった。鞍上も言う通り、確実に同馬は府中の長い直線が向いている。
 

半年以上ぶりのルメールとコンビ

 
さすがにレースを重ねる事に狂気じみた部分が滲み出て来たアガラス。前走のきさらぎ賞では道中ずっと首を上げて騎手と喧嘩、脚が上がってしまい大敗を喫した格好だった。そこから先ずはクラシック戦線を諦め、マイル路線にローテーションを変更。距離短縮で同馬のポテンシャルを最大限発揮する選択肢を取って来た。鞍上にはC.ルメール騎手をスタンバイ、昨年のコスモス賞以来となるコンビ結成で初タイトル獲得に挑む。
 

古賀師『戸崎くんと手が合う』

 
雄大なフットワークで追い切るアガラス

雄大なフットワークで追い切るアガラス

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相変わらず大きくゆったりとしたリズムで見映えする走りを見せるアガラス。今回は特に乗り替わる戸崎騎手を乗せ人馬一体の動き。普段はチャカチャカしうるさいものの、鞍上が乗るとピタッと落ち着き払い馬が変わったかの様な馬場入りだった。テンションの高さが競馬に影響する事を考えると、この組み合わせはまさしく名コンビとなりそうな予感。古賀師にとっても、先週のワンブレスアウェイから続いて2週連続の重賞制覇といきたい。
 

度重なる不利を乗り越え2着善戦

 

2018年11月17日 東京スポーツ杯2歳ステークス 芝1800m 東京競馬場

1着:ニシノデイジー 牡2 (勝浦正樹)
2着:アガラス 牡2 (W.ビュイック)
3着:ヴァンドギャルド 牡2 (C.デムーロ)

レースタイム:1:46.6(良)
レース上がり3ハロン:34.6
勝ち馬上がり3ハロン:33.9
 
先ずはスタート直後に挟まれる不利で後方からの競馬を余儀なくされたアガラス。2度目に受けたのは直線入り口で、外から締められては内へ右往左往しながらスペースを見つける競馬となってしまう。それでも最後は地力で2着まで上がって来ており、このメンバーに入っても実力は上位。全てがスムーズなら差し切っている勢いだっただけに勿体無い1戦となった。距離が延びても良さそうでクラシック戦線に乗って来そうな1頭だ。
 

古賀氏も巻き返しに自信有り

 
見栄えする馬体で存在感抜群のアガラス

見栄えする馬体で存在感抜群のアガラス

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前走は経験値として十分価値のある1戦だったアガラス。負けはしたものの、初の遠征でレースでも本気で追った初モノ尽くし。その上、稍重状態で走りにくかったのだからむしろ2着に入った事を褒めるべきか。新馬戦を勝った段階ではかなりの評価だっただけに、あの1戦だけで人気が落ちている様なら買いの妙味しか無い。鞍上には短期免許で来日したW.ビュイックが騎乗。古賀氏も挽回に相当躍起になっている筈だ。
 

思わぬ逃げと馬場に戸惑ったか

 

2018年08月11日 コスモス賞 芝1800m 札幌競馬場

1着:ナイママ 牡2 (五十嵐冬樹)
2着:アガラス 牡2 (C.ルメール)
3着:ハギノアップロード 牡2 (藤岡康太)

レースタイム:1:50.2(稍重)
レース上がり3ハロン:37.6
勝ち馬上がり3ハロン:37.5
 
スタートから自然とハナに立つ形になったアガラス。それ自体は余り気にしなくても良いレベルの走りだったが、馬場が合わなかったのと外からナイママに早めに来られた事でリズムが来るってしまったのが誤算。それでも直線は必死に粘って2着に入った事が実力の証明だろう。能力は一級品だけに、今後は不利な条件でも自分のパフォーマンスを出せる様になるメンタル面の成長がキーポイントになって来る。次走は良馬場で全開の走りを見たい。
 

ブラックタイドの次なる大物か

 

2018年06月10日 2歳新馬 芝1800m 東京競馬場

1着:アガラス 牡2 (C.ルメール)
2着:シークレットラン 牡2 (内田博幸)
3着:ダディーズマインド 牡2 (北村宏司)

レースタイム:1:51.2(良)
レース上がり3ハロン:34.3
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
 
道中は先行集団の直後、インを静かに追走するアガラス。直線に入って手応え抜群のまま単独先頭に立つと、そこからゆっくりと後続を引き離しまるで1頭だけ古馬が混じっている様な大人なレースぶりで圧勝して見せた。フットワークもキレイでほぼ完成している馬体に、それでいてまだまだ底を見せていない伸びシロも感じられる大物感漂う馬。キタサンブラックが引退した今、次なるブラックタイドの代表産駒はもしかしらたアガラスかもしれない。その真価は今回のコスモス賞で問われる事となる。
 

アガラス

 
アガラス(ロッシェノワール2016)

アガラス(ロッシェノワール2016)

牡馬

父馬:ブラックタイド
母馬:ロッシェノワール
母父:ブラックホーク
所属:古賀慎明厩舎(美浦)
生産:ノーザンファーム
馬主:サンデーレーシング

通算成績:5戦1勝 (1-2-0-2)
主な戦績:東京スポーツ杯2歳ステークス2着など
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母ロッシェノワールはデビューこそ遅かったもののそこから3戦2勝と順調に勝ち上がり素質を感じた1頭だった。産駒もまだこれから伸びそうな傾向で、母系を辿れば近親にアロハドリームやユートピアがいるある程度の繁栄一族と言っても良いだろう。母父ブラックホークに父ブラックタイドと、血統構成自体は地味だが馬が醸し出す雰囲気はかなりのもの。この配合でサンデーレーシングで約3000万円という評価はある意味で相当なレベル。
 

血統背景

 
ブラックタイド サンデーサイレンス Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
ウインドインハーヘア Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere
ロッシェノワール ブラックホーク Nureyev Northern Dancer
Special
シルバーレーン Silver Hawk
Strait Lane
メイプルシロップ ヘクタープロテクター Woodman
Korveya
ドリームビジョン ノーザンテースト
ハニードリーマー


 

兄弟馬

 
特になし
 

近親馬

 
ユートピア(ドリームビジョン2000)

ユートピア(ドリームビジョン2000)

牡馬

父馬:フォーティナイナー
母馬:ドリームビジョン
母父:ノーザンテースト
所属:橋口弘次郎厩舎(栗東)
生産:ノーザンファーム
馬主:金子真人ホールディングス

通算成績:34戦8勝 (8-4-3-16)
主な戦績:マイルチャンピオンシップ南部杯など
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血統評価:1.0pt

 
ドリームビジョン一族はユートピアとアロハドリームと祖母メイプルシロップを出して入るもののヘクタープロテクターにブラックホークの重ねにブラックタイドだとさすがに兄弟実績もないし血統背景からの強調材料がない。
 

前評判

 
実際の馬のデキも良く、新馬戦で単勝1倍台に支持されている時点で動きも良かったのだろう。東京の直線をブレる事無く真っ直ぐに伸びて来る姿は惚れ惚れする程。母父ブラックホークに全くの実績が無いにも関わらずこれだけの産駒を送り出すという事自体、ブラックタイドの種牡馬としてのポテンシャルをヒシヒシと感じる1頭だ。キタサンブラックが出たのも少し頷ける。
 

馬名の意味

 

南赤道海流の一部で世界有数の強い海流

 
サンデーレーシングらしいセンスのあるネーミング。

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