有馬記念直前
恐らく1周目のスタンド前で馬群を牽引しているのはこのアエロリットだろう。スティッフェリオ、キセキなどの先行勢はいるがいずれも絶対に逃げたいタイプではない。その点、本馬は前に行ってある程度自分のリズムでラップを刻みたいだけに、ここは外枠でも関係なく津村騎手が押して先手を主張するだろう。そこに前述の2頭や他馬が軽く競りかける様な事があればハイペース必至。逆に気持ち良く単騎でレースを運べれば2500mでも直線見せ場を作ってくれそうなイメージは十分に付く。
天皇賞秋直後
2019年10月27日 天皇賞秋 芝2000m 東京競馬場)
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スタートを決めて予定通りのハナに立ったアエロリット。競りかけて来るかに思われたスティッフェリオが早々に番手で落ち着いた為、比較的楽な形で道中を進めて行った。前半59秒0は同馬にすると遅いくらいのペースで完全に脚は溜まった印象の序盤。4コーナーでダノンプレミアムが早めに動いて来たのは想定外だったが、それでも余裕のある手応えで直線コースへ。さすがにアーモンドアイには一瞬でかわされるものの、サートゥルナーリアは競り落とし最後は一旦前に出られたダノンプレミアムに迫る勢いで3着に入線。さすがに粘り腰は現役トップクラスと言えるだろう。
天皇賞秋直前
世間は“アーモンドアイVSサートゥルナーリア”という構図一色となっている様だが、関係者からすればそこは大きな間違い。その2頭が道中牽制し合って進出を疎かにする様なら、このアエロリットの出番があっても良いのではないだろうか。すんなり先手を取れる事は間違いなく、後は距離がどうかだけ。それでも前走はインディチャンプを残り100mで差し返している様に、決して2000mがこなせないという事は無いだろう。
毎日王冠直後
2019年10月6日 毎日王冠 芝1800m 東京競馬場
1着:ダノンキングリー 牡3 (戸崎圭太)
2着:アエロリット 牝5 (津村明秀)
3着:インディチャンプ 牡4 (福永祐一)
レースタイム:1:44.4(良)
レース上がり3ハロン:34.3
勝ち馬上がり3ハロン:33.4
2着:アエロリット 牝5 (津村明秀)
3着:インディチャンプ 牡4 (福永祐一)
レースタイム:1:44.4(良)
レース上がり3ハロン:34.3
勝ち馬上がり3ハロン:33.4
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好スタートからすんなりとハナを切ったアエロリット。番手にインディチャンプを引き連れて淡々としたペースで馬群を牽引、結果として1000m=58秒台で通過するもこれが本馬の真骨頂だ。そこから直線コースへ入って行くと、一旦はインディチャンプに前に出られるも再度差し返す粘りの走り。ダノンキングリーにこそ差されてしまったが、自身は盛り返して2着を死守。この競馬ならまだまだGⅠの舞台でも活躍が可能だろう。
毎日王冠直前
今年の春はアメリカ遠征帰国後、ヴィクトリアマイルと安田記念のマイルGⅠ2戦で結果を残したアエロリット。ハイペースで飛ばして、自身はいずれも1分30秒9のタイムでフィニッシュ。結果、5着・2着と掲示板に入る活躍を見せたがタイトル獲得までには至らなかった。休み明けでも走るタイプで、毎日王冠はベストな条件の舞台。秋の大舞台で栄冠を勝ち取る為にも、ここは昨年同様の走りで最低限でも連覇を果たしたい。鞍上は津村明秀騎手に乗り替わる。
安田記念直後
2019年6月2日 安田記念 芝1600m 東京競馬場
1着:インディチャンプ 牡4 (福永祐一)
2着:アエロリット 牝5 (戸崎圭太)
3着:アーモンドアイ 牝4 (C.ルメール)
レースタイム:1:30.9(良)
レース上がり3ハロン:33.9
勝ち馬上がり3ハロン:32.9
2着:アエロリット 牝5 (戸崎圭太)
3着:アーモンドアイ 牝4 (C.ルメール)
レースタイム:1:30.9(良)
レース上がり3ハロン:33.9
勝ち馬上がり3ハロン:32.9
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内枠を利して先手を取りに行ったアエロリット。幸い、外の方がゴチャ付いて有力馬が軒並み後ろからの競馬となったのも展開を味方に付ける後押しになった。2番手にグァンチャーレが付けるも競りかける素振りもなく、そのままリズム良く直線コースへ。そこからゴール前ギリギリまで1着を守り切るも、ラストの数完歩でインディチャンプに捕まってしまい2着と2年続けて惜敗を喫した。それでも、あのアーモンドアイをハナ差退けた走りは賞賛に値する。
安田記念直前
昨年と同じローテーション、ヴィクトリアマイルから安田記念参戦となったアエロリット。レース間隔が詰まっている事もあり、ここは軽めの調整となったが引き続き状態は良い。何より、前走のパフォーマンスは負けて尚強し。あのペースで飛ばして最後は勝ち馬から僅かな差の5着というのは正直驚いた。自身も1分30秒台で走破している様に、高速決着はむしろ好都合。ダノンプレミアム、アーモンドアイが後ろで牽制し合う様なら出番はありそう。
ヴィクトリアマイル直後
2019年5月12日 ヴィクトリアマイル 芝1600m 東京競馬場
1着:ノームコア 牝4 (D.レーン)
2着:プリモシーン 牝4 (福永祐一)
3着:クロコスミア 牝6 (戸崎圭太)
レースタイム:1:30.5(良)※レコード
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
2着:プリモシーン 牝4 (福永祐一)
3着:クロコスミア 牝6 (戸崎圭太)
レースタイム:1:30.5(良)※レコード
レース上がり3ハロン:34.2
勝ち馬上がり3ハロン:33.2
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スタートから強引に押してハナを主張したアエロリット。横山典弘騎手の奇策とも言うべきか、ペースは速くなって前半3ハロンも33秒台の入り。それでも下手に溜めるよりはガンガン行き来って脚を使う方が本馬にとっても合っているのだろう。惰性の勢いで直線に入っても、そのまま先頭を死守。途中までは押し切るかに見えたが、最後は勝ち馬などにかわされ敗退。それでも、自身1分30秒台で走破する走りで掲示板を確保する内容はさすがのGⅠ馬といったところだ。
ヴィクトリアマイル直前
芦毛の色がより一層白味を増して来たアエロリット。前走の敗因はハッキリしており陣営も全く意に介していない。日本の競馬に戻ればその先行力はまだまだ健在で、牝馬限定戦となれば更に信頼度はアップ。NHKマイルカップを制した東京コースは、その他に安田記念2着、毎日王冠1着など今回のメンバーでは実績も最上位だろう。唯一4着に敗れたヴィクトリアマイルですら0秒1差の接戦だった。普通に考えれば不利など受けずに回ってくれば馬券圏内は外さない。
ペガサスワールドカップターフ直後
2019年01月26日 ペガサスワールドカップターフ 芝1900m ガルフストリームパーク競馬場
1着:ブリックスアンドモルタル 牡5 (I.オルティスJr)
2着:マジックワンド 牝4 (W.ローダン)
3着:デルタプリンス 牡6 (L.デットーリ)
レースタイム:1:54.59(重)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
2着:マジックワンド 牝4 (W.ローダン)
3着:デルタプリンス 牡6 (L.デットーリ)
レースタイム:1:54.59(重)
レース上がり3ハロン:不明
勝ち馬上がり3ハロン:不明
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道中は番手のポジションでレースを進めたアエロリット。向正面で捲る馬が出て来るとペースが一気に上がり、アメリカらしいタフな展開となった。そこで反応を一切見せなかったアエロリットは逃げた馬と共に一挙後退。4コーナーではほぼ追わずの競馬でただゴールを迎えるという散々な結果となってしまった。アメリカ遠征に加え、降雨による道悪がメンタルの面で影響した様だ。先ずは無事に日本へ帰国して欲しい。
ペガサスワールドカップターフ直前
アエロリットがペガサスワールドカップターフを制する事が出来るのか。今年から新設されたペガサスワールドカップの芝で初代チャンピオンに輝けばこれ以上の栄誉は無い。鞍上を務めるのは、2017年の年度代表馬に輝いたガンランナーの主戦フローレン・ジェルー騎手。昨年のペガサスワールドカップでガンランナーを優勝に導いている様にパートナーとして申し分なし。ノーザンファーム産の米GⅠ馬ヨシダとの同門対決にも注目が集まる1戦。
マイルチャンピオンシップ直後
2018年11月18日 マイルチャンピオンシップ 芝1600m 京都競馬場
1着:ステルヴィオ 牡3 (W.ビュイック)
2着:ペルシアンナイト 牡4 (M.デムーロ)
3着:アルアイン 牡4 (川田将雅)
レースタイム:1:33.3(良)
レース上がり3ハロン:34.5
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
2着:ペルシアンナイト 牡4 (M.デムーロ)
3着:アルアイン 牡4 (川田将雅)
レースタイム:1:33.3(良)
レース上がり3ハロン:34.5
勝ち馬上がり3ハロン:34.1
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外から他馬の出を窺いつつ、前に進出するアエロリット。決して無理はせず自然とハナに出る形となり、競りかけて来る馬もおらずペースも落ち着く。4コーナーまでの流れはまさに理想的で、これならと思わせれる様な競馬だったが直線は思いの外伸びず12着大敗となってしまった。引き揚げて来たムーア騎手は『ベストな競馬で手応えも良かった。右回りとワンペースの競馬が良くないのかも』と冷静に分析していた。
マイルチャンピオンシップ直前
静の中に動があるイメージ、ひと叩きされたアエロリットが更なる上昇気配を漂わせ最高の形で追い切りを終了。いつもどおり、菊沢調教師が背に跨って坂路を駆け上がるがブレの無いフォームでグングン伸びる。とは言え、無理に追わずいたって鞍上は静かな動き。それでも50秒台を軽々とマークし絶好調を示したのはもはや貫禄と言うべきだろう。前走もステルヴィオやキセキを寄せ付けず完勝、今回はムーア騎手がスタンバイし完全武装でマイルチャンピオンシップのタイトルを獲りに行く。
毎日王冠直後
2018年10月07日 毎日王冠 芝1800m 東京競馬場
1着:アエロリット 牝4 (J.モレイラ)
2着:ステルヴィオ 牡3 (C.ルメール)
3着:キセキ 牡4 (川田将雅)
レースタイム:1:44.5(良)
レース上がり3ハロン:33.8
勝ち馬上がり3ハロン:33.8
2着:ステルヴィオ 牡3 (C.ルメール)
3着:キセキ 牡4 (川田将雅)
レースタイム:1:44.5(良)
レース上がり3ハロン:33.8
勝ち馬上がり3ハロン:33.8
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好発を決めたアエロリットがそのままハナを奪って先頭へ。内からキセキ、ステファノスなど差がなく続いて前は比較的淀みない流れとなった。1000m59秒のペースで飛ばしたアエロリットが直線に入っても余力たっぷりで抜け出す。持続性の高いスピードで他馬を圧倒、最後は2着に上がって来たステルヴィオを振り切って昨年夏のクイーンステークス以来となる3つめの重賞タイトルを手にした。マイル路線ならトップクラスの牡馬たちとも互角の戦いが期待出来るだろう。
アエロリット
曾祖母に活躍馬を多く輩出したステラマドリッドがおり、近親にはミッキーアイルやラッキーライラックなどのGⅠ馬もいるアエロリット。母アステリックスは1戦して未勝利のまま引退、その初仔にあたるのがこの当馬なのだが、いきなり大物を出す辺りはやはり優秀な母系の血がなせる業だろう。タイプ的にクロフネをそのまま牝馬にした様なイメージで、恐らくアエロリットも繁殖牝馬として期待出来そう。
血統背景
クロフネ | フレンチデピュティ | Deputy Minister | Vice Regent |
Mint Copy | |||
Mitterand | Hold Your Peace | ||
Laredo Lass | |||
ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | Pago Pago | |
Classic Perfection | |||
Eliza Blue | Icecapade | ||
コレラ | |||
アステリックス | ネオユニヴァース | サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ポインテッドパス | Kris | ||
Silken Way | |||
アイルドフランス | Nureyev | Northern Dancer | |
Special | |||
ステラマドリッド | Alydar | ||
My Juliet |
兄弟馬
初仔
近親馬
血統評価:1.0pt
母は未勝利もステラマドリッドの一族で、アイルドフランスを祖母にもつ繁栄ファミリーで結果を出した印象。兄弟もいるが当馬以外の情報が少ない為、省くが当馬同様に期待していいだろう。
前評判
幾ら牝系が優秀とも母が未勝利でその初仔とあればサンデーレーシングでも1400万円という募集額になるだろう。それがいきなり重賞はおろかGⅠ馬を輩出するのだから、さすがステラマドリッド一族といったところか。各分家から血統違いで活躍馬を多く出しているという点を考えれば、そこに安定感のクロフネ。当たりを引けた人も多いのではないだろうか。
馬名の意味
隕石(フランス語)
サンデーレーシングらしい響きとセンスの良いネーミング。
2着:ダノンプレミアム 牡4 (川田将雅)
3着:アエロリット 牝5 (戸崎圭太)
レースタイム:1:56.2(良)
レース上がり3ハロン:34.3
勝ち馬上がり3ハロン:33.8