西陣ステークス直前

 
武豊騎手とのコンビでは2戦2勝のへルディン

武豊騎手とのコンビでは2戦2勝のへルディン

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結果から見るに、全4勝全てで4コーナー先頭のポジションにいるへルディン。つまりは、逃げるか若しくは番手からスムーズに追走して早めに仕掛けるかの競馬でないと勝負にならないという事である。この条件を満たすには絶好のスタートを切る事が必要不可欠となって来る。そういう意味で発馬に定評のある武豊騎手というのはこの上ないパートナーなのだろう。武豊騎手が前に行くと他の騎手が競りかけ辛いという忖度も出て来るのではないだろうか。
 

テレQ杯直後

 

2019年8月17日 テレQ杯 ダート1000m 小倉競馬場

1着:モンペルデュ 牝3 (川田将雅)
2着:へルディン 牝5 (福永祐一)
3着:メイショウサチシオ 牝5 (武豊)

レースタイム:0:57.3(重)
レース上がり3ハロン:34.8
勝ち馬上がり3ハロン:34.8
 
好スタートを切ったへルディンだったが、モンペルデュが更に内からロケットダッシュを決めてハナを主張。控えての2番手追走となったが、この時の隊列がそのまま決着に至っている。ダート1000mは余程のハイペースにならない限り、位置取りがモノを言うレースでそう考えるとスタートこそがゴールというイメージの1戦か。負けて悔しい内容ではあったが、へルディン自身も前走から時計を0秒3詰めているだけに十分評価して良いパフォーマンスだっただろう。
 

テレQ杯直前

 
武豊騎手で2連勝中のへルディンはスタート次第

武豊騎手で2連勝中のへルディンはスタート次第

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前々走の500万下をを2馬身半、前走の小郡特別を3馬身差と昇級する度にパフォーマンスを上げて来ているへルディン。典型的な上がり馬の成長曲線を描いており、その要素に武豊騎手への乗り替わりというのが大きく影響している。やはりスタートまでの馬のモチベーションの持って行き方、そして発馬を決めてスッと前に出られるテクニック。逃げ馬に乗せれば天下一品の武豊騎手だからこそ覚醒したと言っても過言ではない。そういう意味で、同じカテゴリーで長けた技術を持つ福永祐一騎手に乗り替わるのは決してマイナスには働かないのではないだろうか。
 

へルディン

 
へルディン(モエレサンタマリア2014)

へルディン(モエレサンタマリア2014)

牝馬

父馬:ロードアルティマ
母馬:モエレサンタマリア
母父:ゴールドヘイロー
所属:千田輝彦厩舎(栗東)
生産:大作ステーブル
馬主:金山敏也

通算成績:23戦4勝 (4-4-3-12)
主な戦績:小郡特別など
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母系を辿ればPacific Princessに辿り着く優秀なファミリーの出自へルディン。ご存知ナリタブライアンとビワハヤヒデ兄弟を産んだパシフィカスや、ファレノプシスとキズナを輩出したキャットクイルなど名繁殖牝馬が顔を揃える一族である。そこから枝分かれした伏線の母モエレサンタマリアに、Seeking the Gold産駒で名種牡馬Gone Westの弟にあたるロードアルティマを付けたある意味で良血の部類に入る血統だろう。ゴールドヘイローの肌が邪魔をしているものの、それを補って余りある豪華な血統構成から突如大物が出てもおかしくはない。
 

血統構成

 
ロードアルティマ Seeking the Gold Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Con Game Buckpasser
Broadway
Secrettame Secretariat Bold Ruler
Somethingroyal
Tamerett Tim Tam
Mixed Marriage
モエレサンタマリア ゴールドヘイロー サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ニアーザゴールド Seeking the Gold
ニヤ
ピサノガレー ブライアンズタイム Roberto
Kelley's Day
トロピカルサウンドⅡ Fappiano
Pacific Princess


 

兄弟馬

 
特になし
 

近親馬

 
ビワハヤヒデ(パシフィカス1990)

ビワハヤヒデ(パシフィカス1990)

牡馬

父馬:シャルード
母馬:パシフィカス
母父:Northern Dancer
所属:浜田光正厩舎(栗東)
生産:早田牧場新冠支場
馬主:ビワ

通算成績:16戦10勝(10-5-0-1)
主な戦績:菊花賞、天皇賞春、宝塚記念など
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ナリタブライアン(パシフィカス1994)

ナリタブライアン(パシフィカス1994)

牡馬

父馬:ブライアンズタイム
母馬:パシフィカス
母父:Northern Dancer
所属:大久保正陽厩舎(栗東)
生産:早田牧場新冠支場
馬主:山路秀則

通算成績:21戦12勝(12-3-1-5)
主な戦績:牡馬3冠、有馬記念、朝日杯3歳ステークスなど
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ファレノプシス(キャットクイル1995)

ファレノプシス(キャットクイル1995)

牝馬

父馬:ブライアンズタイム
母馬:キャットクイル
母父:Storm Cat
所属:浜田光正厩舎(栗東)
生産:マエコウファーム
馬主:ノースヒルズマネジメント

通算成績:16戦7勝(7-1-1-7)
主な戦績:桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯など
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キズナ(キャットクイル2010)

キズナ(キャットクイル2010)

牡馬

父馬:ディープインパクト
母馬:キャットクイル
母父:Storm Cat
所属:佐々木晶三厩舎(栗東)
生産:ノースヒルズ
馬主:前田晋二

通算成績:14戦7勝(7-1-2-4)
主な戦績:日本ダービーなど
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血統評価:1.0pt

 
祖母の全妹にはモンドインテロ、セダブリランテス兄弟の母がおり遡ればPacific Princessの一族で日本屈指の名門になるが当馬に関しては、母父ゴールドヘイロー、父ロードアルティマとマイナー配合もどちらも超良血の種牡馬で成功している繁殖馬なので名門の牝系にお手軽お買い得の種牡馬を重ねて結果をださるとなるとなかなか良い血統といえるだろう。シーキングザゴールドのクロスもつかっておりなかなかおもしろい血統といえるだろう。ただ兄弟は走っていないのでクロスがプラスに効いた成功例と言えるだろう。
 

前評判

 
優秀な血統ではあるが、生産牧場など含めてそこまで日の目を浴びないままデビューを迎えたへルディン。明らかにダート短距離仕様と分かる様な走りで、地道にクラスを勝ち上がって行くと武豊騎手に乗り替わってから一気に覚醒。スピード自体は相当なポテンシャルがあるだけに、レースに向かうまでに如何に馬が落ち着いて爆発力を溜められるかが活躍の鍵なのだろう。
 

馬名の意味

 

ヒロイン(ドイツ語)

 
競走馬人生の主役になって欲しいという想いを込めてネーミングか。

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